野球1次リーグ第6戦が行われ、日本は中国を10−0の7回コールドで下し、決勝トーナメント進出を決めた。日本は10安打10得点と打線がつながり、投げては先発の涌井秀章が相手の攻撃をすべて3人ずつで終わらせた。
◇1次リーグ
 復帰の西岡が3安打3打点
中国代表     0 = 0000000
日本代表    10 = 031006× (7回コールド)
勝利投手 涌井
敗戦投手 王楠
本塁打   (日)西岡2ラン

 中国の先発左腕・王楠の前に初回は三者凡退に倒れた日本だが、2回は打線がつながる。四球で出塁した稲葉篤紀を二塁に置き、7番のG.G.佐藤が右中間を破る。さらに矢野が初球を叩き、ライトの頭上を越える2塁打。脇腹痛のためスタメンを外れていた西岡剛も復帰後初打席で三遊間をきれいに破り、3連打で3点を先行した。

 先発の涌井秀章は中国打線を相手に格の違いを見せつける。ストレートを軸にスライダーを交え、6回まで打たれたヒットは内野安打の1本のみ。その走者も次打者をセカンドゴロ併殺打に切ってとり、すべてのイニングの攻撃を3人で終わらせる。

 日本は3回には、稲葉のタイムリーで1点を追加。4回、5回こそ中国3番手の孫国強がみせたインコース攻めに手を焼いたものの、6回には1死1塁から、その内角高目のストレートを西岡が振りぬく。打球は弾丸ライナーとなって、ライトフェンスを越える2ラン。ダメ押しの一撃となった。

 この一発をきっかけに星野ジャパンの打撃陣が本格的に目を覚ます。小刻みに投手を代えてくる相手に対し、青木宣親が走り、荒木雅博が打ってエンドランを決め、北京では鳴りを潜めていた多彩な攻撃を仕掛ける。チャンスが広がったところで、すかさず中島裕之が左中間フェンス直撃のタイムリーを放つなど、着々と得点を積み重ねた。1イニング6得点は今大会初めて。一気に点数を2ケタにのせ、ゴールド勝ちの点差に持ち込んだ。

 通算成績を4勝2敗とした日本は20日の最終戦、米国と対戦する。勝てば1次リーグ3位通過で同2位のキューバ、敗れれば4位通過で同1位の韓国と22日の準決勝で激突する。