20日夜に行われた陸上の男子200メートル決勝で、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が、19秒30の世界新記録で100メートルに続く世界新での2冠を達成した。
 ボルトは、序盤からトップに立つと、後続の選手を引き離し、マイケル・ジョンソンが持つ19秒32の世界記録を12年ぶりに更新した。
 100メートルと200メートルの2冠は、84年ロス五輪のカール・ルイス(米国)以来24年ぶりの快挙。
 次元の違う走りだった。コーナーを抜けると他の選手から身体一つ抜け出した。そのまま加速し、圧倒的な強さで優勝を決めた。
 18日の100メートル決勝では、優勝を確信した後、横を向きながらゴールした。その中での9秒69という世界記録樹立という偉業だった。この日は、記録を意識した走りだった。前傾姿勢でフィニッシュし、勝利と世界記録を確認すると、両手を大きく広げて仰向けになった。その後、タータンにキス。100メートルと200メートルの2冠達成は、84年ロス五輪のカール・ルイス(米国)以来24年ぶりの快挙。しかもどちらも世界新。若干21歳の世界最速男が、快挙を果たした。

 男子5000メートル予選で、1組目に出場した松宮隆行(コニカミノルタ)は、3000メートルを過ぎたところで他の選手と接触し左足のシューズが脱げるアクシデントに見舞われる。松宮は左足は裸足のまま走り続けたが、14分20秒24で1組13着に終わり、予選敗退に終わった。松宮はレース後、「世界に比べてまだまだ力が足りない。足は大丈夫。靴が脱げても脱げなくても、この結果が実力。次に向けて頑張りたい」と話した。

 同じく3組に出場した竹沢健介(早大)は、残り600メートルからのペースアップにつけず、13分49秒42の7位で予選落ちした。「前半はゆっくりだったのでつけるところまでつきたいと思っていた。スパートのタイミングはわかっていたが、力不足。これからもしっかりと頑張っていかないと海外との力の差は縮まらないと思う」と課題を口にした。

 男子棒高跳び予選で、アテネ五輪で決勝に進出した澤野大地(ニシ・スポーツ)は、5メートル45を1回目にクリア、続く5メートル50を2回目にクリアしたが、5メートル65に3回とも失敗し、2大会連続の決勝進出はならなかった。
 5メートル65、1、2回目は身体が上がりきらず、足でバーを蹴るかたちでの落下となった。3回目は、身体は十分上がっていたがわずかに跳躍位置がずれ、大腿の前面がバーに当たり、惜しくも失敗。2大会連続の決勝進出はならなかった。