北京オリンピックの男子ハンマー投げで5位に終わった室伏広治(ミズノ)が、繰り上がりで3位になり銅メダル獲得の可能性が出てきた。室伏は前回アテネ大会でも、1位選手のドーピング違反で、2位から金メダルへ繰り上がっている。
 ドーピング検査で陽性反応が出たのは、銀メダルのワジム・デビャトフスキーと銅メダルのイワン・チホンの2名で、ともにベラルーシの選手。競技後のドーピング検査で陽性反応を示し、予備検体検査でも陽性の結果が出た。近日中に違反が確定する見通しで、2名は失格となる模様。デビャトフスキーは2000年にドーピング違反で2年間の資格停止処分を受けている。

 すっきりしない形のメダル獲得に、日本選手団長を務めた福田富昭JOC選手強化本部長は、競技そのものの意義が問われかねないと、前回大会に続くドーピング違反に苦言を呈した。

 一方、室伏の所属するミズノは、「国際陸連、日本オリンピック委員会、日本陸上競技連盟からも正式な連絡もいただいておりませんので、現時点では何もコメントできません」との声明を出した。