「戦極〜第五陣〜」(28日、代々木第一体育館)の一夜明け会見が29日、都内ホテルで行われた。会見には昨夜の激闘を制した8選手が出席。総合格闘技デビュー戦で勝利をおさめたシャンジ・ヒベイロ(グレイシー・ウマイタ/ユニバーシティ・オブ・ジュウジュツ)は「柔道金メダリストの吉田と戦いたい。柔術世界王者の自分との試合は素晴らしいものになるだろう」と戦極のエースに挑戦状を叩きつけた。
(写真:第五陣で勝利した8選手。(左から)マスヴィダル、サンチアゴ、中村、ヒベイロ、キング・モー、佐々木、バハドゥルザダ、國奥麒樹真)
 ヒベイロ(写真)は杉浦貴(プロレスリングノア)戦を振り返り、「総合デビュー戦は素晴らしい経験になった。3ラウンドを戦い抜いたことで疲労もあったが、柔術の試合以上の緊張感を楽しめた」と語った。次戦以降の話になると、吉田秀彦(吉田道場)の名前を強調して対戦をアピールした。「我々が道着を着て、グローブをはめて、総合のリングで戦えばみなさんにも喜んでもらえるはずだ。もし打撃戦になったとしても、絶対にいい試合になる」。これに対し、國保尊弘戦極広報は「実現の可能性はある」と発言し、ニューイヤーイベント(2009年1月4日、さいたまスーパーアリーナ)でのマッチメイクをにおわせた。

 また、第五陣で行われたミドル級グランプリ1回戦では、中村和裕(吉田道場)、佐々木有己(GRABAKA)、シアー・バハドゥルザダ(ゴールデン・グローリー)、ジョルジ・サンチアゴ(アメリカン・トップチーム)の4選手が勝利した。このミドル級グランプリは第六陣(11月1日、さいたまスーパーアリーナ)でライト級と同様に準決勝・決勝が組まれる。実力者揃いであることは言うまでもないが、わずか1カ月という試合感覚の短さから、選手のコンディション調整が勝負のカギとなりそうだ。

「準決勝で対戦したい選手は?」という質問に他の3選手が明確な発言を避けるなか、中村は「佐々木選手以外と対戦したい。GRABAKAで一緒に練習させていただいたこともありますし、以前から佐々木選手の試合を見ていました。思い入れがあるので」と答えた。仮に準決勝が“日本人対外国人”となれば、決勝での日本人対決の可能性も残される。すでに日本人王者誕生が決定したライト級グランプリとあわせて、第六陣は日本人選手の活躍が目立ちそうだ。
(写真:ミドル級GP準決勝に進出した中村(左)と佐々木(右))

「戦極〜第六陣〜」の概要は以下のとおり。

「戦極〜第六陣〜」
2008年11月1日、さいたまスーパーアリーナ
開場14:00 開始16:00
【出場予定選手】
〔ミドル級グランプリファイナル2008〕
中村和裕(吉田道場)
佐々木有己(GRABAKA)
シアー・バハドゥルザダ(ゴールデン・グローリー)
ジョルジ・サンチアゴ(アメリカン・トップチーム)
〔ライト級グランプリファイナル2008リザーブマッチ〕
ホルヘ・マスヴィダル(アメリカン・トップチーム)

【既報対戦カード】
〔ライト級グランプリファイナル2008〕
北岡悟(パンクラスism)×光岡映二(和術慧舟會RJW)
横田一則(GRABAKA)×廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場)