15日、「戦極〜第六陣〜」(11月1日、さいたまスーパーアリーナ)の記者会見が都内ホテルで行われ、ライト級ワンマッチ出場が決定した五味隆典(久我山ラスカルジム)、ミドル級グランプリ2008リザーブマッチ出場が決まった竹内出(SKアブソリュート)が出席した。第四陣(8月24日)以来の試合となる五味は「あまり間隔を開けずに試合することができて嬉しい。前回は納得いく内容ではなかったので(3R判定3−0勝ち)、爆発的な戦いをしたい」と意気込みを語った。
(写真:第六陣に参戦が決まった竹内(左)と五味(右))
 五味の相手はセルゲイ・ゴリアエフ(MMA BUSHIDO)に決まった。ニューイヤーイベントでライト級グランプリ勝者とのチャンピオンシップに臨む五味。その試合の調整のためにも、第六陣参戦を熱望した意思が通った形となった。タイトルマッチの前哨戦のテーマは“原点回帰”だ。「色々なモノを吸収するのもいいけど、本来のスタイルに戻す。重心を低くしてプレッシャーをかける」とアグレッシブな戦いを誓った。さらに、ストライカーとして完全復活するために下半身の強化に着手した。「車移動をやめて、ロード型の自転車に乗っています。多い時には往復で70キロ走ったことも。気分がいいし、習慣にしたいですね」。30代初戦となるリングで、PRIDEライト級を制し、最も輝いていた頃の“火の玉ボーイ”がみられそうだ。

 対するゴリアエフはムエタイ仕込みの打撃を誇る長身のロシア人ファイターだ。総合格闘技への適応力も高く、MMAで挙げた10勝のうち8勝がサブミッションによるものと、高いグラウンドテクニックも持つ。五味戦に向けて、「非常に強い相手ですが、試合はやってみないとわからない。少しでも可能性があるのならそれに賭けたい」とコメントを寄せた。

 一方、戦極初出陣となる竹内はジョー・ドークセン(チーム・エクストリーム)と対戦が決まった。竹内は第7代キングオブパンクラシストをはじめ、レスリング、サンボで国内のタイトルを総なめにした経歴の持ち主だ。初の大舞台を前に「戦極は世界中の強豪が集まるリング。その中で実力を試せることが嬉しい」と喜びの表情を浮かべた。しかし、“参加することに意義がある”とは考えていない。「自分は総合を15年やっています。日本人では誰よりも経験を積んでいる。それを全てぶつけたい」。大きなチャンスを得たリザーバー・竹内は虎視眈々と“主役”の座を狙う。

 相手のドークセンはブラジリアン柔術をベースとしたサブミッションでUFCでも活躍した実力者だ。竹内戦に向けた「竹内選手は経験豊富な選手。今までに対戦した相手と比較してもタフでしょう。自分の実力がどれ程か確かめる意味でも楽しみです」とのコメントが紹介された。戦極初のカナダ人ファイターはミドル級戦線を脅かす存在となるか。

「戦極〜第六陣〜」
2008年11月1日、さいたまスーパーアリーナ
開場14:00 開始16:00
【対戦決定カード】
〔ライト級ワンマッチ〕
五味隆典(久我山ラスカルジム)×セルゲイ・ゴリアエフ(MMA BUSHIDO)
〔ミドル級グランプリファイナル2008リザーブマッチ〕
竹内出(SKアブソリュート)×ジョー・ドークセン(チーム・エクストリーム)
〔ライトヘビー級ワンマッチ〕
キング・モー(チーム・クエスト)×ファビオ・シウバ(シュート・ボクセ・アカデミー)

【既報対戦カード】
〔ライト級グランプリファイナル2008〕
北岡悟(パンクラスism)×光岡映二(和術慧舟會RJW)
横田一則(GRABAKA)×廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場)
〔ライト級グランプリファイナル2008リザーブマッチ〕
ホルヘ・マスヴィダル(アメリカン・トップチーム)×ハン・スーファン(CMA KOREA)
〔ミドル級グランプリファイナル2008〕
中村和裕(吉田道場)×佐々木有己(GRABAKA)
シアー・バハドゥルザダ(ゴールデン・グローリー)×ジョルジ・サンチアゴ(アメリカン・トップチーム)