13日、「嘉納治五郎杯東京国際柔道大会2008ワールドグランプリ」(12日〜14日、東京体育館)の第2日が開催され、男子73、81、90キロ級、女子63、70キロ級の5階級でトーナメントが行われた。この日、日本勢は全5階級で決勝に進出し、男子81キロ級の塘内将彦(旭化成)、90キロ級の小野卓志(了徳寺学園職)の金メダル2個を含む13個のメダルを獲得した。
 男子90キロを制したのは小野卓志だった。北京で屈辱の初戦敗退を喫した小野は、81キロ級から階級を上げて今大会に臨んだ。小野は初戦を内またで一本勝ちする好スタートをきる。19歳、吉田優也(東海大)の挑戦を受けた準決勝も最後まで集中力を切らさず判定で勝利を拾った。決勝のイ・ギュウォン(韓国)戦では残り20秒に小外刈で有効を奪って優勢勝ち。“90キロ級の小野”の強さを証明した。

 日本人同士の決勝となった81キロ級では、塘内将彦が加藤博剛(千葉県警)を下して金メダルを獲得した。決勝で塘内は常に奥襟を取って主導権を握る。終盤に内またで掴んだ有効ポイントで勝利を手にした。

 73キロ級では粟野靖浩(筑波大)が決勝でワン・ギチュン(韓国)にわずか26秒で敗れた。昨年の世界選手権王者の朽木倒が炸裂。ワンは嘉納杯連覇を成し遂げた。

 女子63キロ級で連覇を目指した上野順恵(三井住友海上)は、決勝でウルシカ・ジョルニル(スロベニア)に判定負けを喫した。上野は2回戦、準決勝を一本勝ちで突破したが、決勝では自分の組み手がさせてもらえず銀メダルに終わった。

 2日目の日本人メダリストは以下のとおり。

男子73キロ級
銀メダル 粟野靖浩(筑波大)
銅メダル 稲澤真人(ダイコロ)、斉藤涼(天理大)

男子81キロ級
金メダル 塘内将彦(旭化成)
銀メダル 加藤博剛(千葉県警)
銅メダル 河原正太(京葉ガス)

男子90キロ級
金メダル 小野卓志(了徳寺学園職)
銅メダル 西山将士(新日本製鐵)

女子63キロ級
銀メダル 上野順恵(三井住友海上)
銅メダル 田中美衣(仙台大)

女子70キロ級
銀メダル 岡明日香(コマツ)
銅メダル 渡邉美奈(コマツ)、今井優子(了徳寺学園職)