第2回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に臨む日本代表28選手が22日、確定した。この日で宮崎での合宿を打ち上げた日本代表は24、25日に大阪で行われるオーストラリアとの強化試合に参加する28選手を発表。33名の候補選手からは岸孝之、和田毅、細川亨、松中信彦、栗原健太がメンバーから漏れた。日本も含めた参加16チームの最終ロースターは日本時間25日午前に発表される。
「何より選手のコンディションですね」
 原辰徳監督は選手選考のポイントをそう語っていた。昨年の北京五輪では、ケガや体調不良を押して参加したメンバーが本領を発揮できなかった。この反省を踏まえ、フィジカル面で不安のある選手が真っ先に落選する形になった。

 その象徴が4番候補だった松中だ。前回大会で打率.433を残したが、合宿3日目にアキレス腱痛に見舞われた。本人は「スパイクが合わなかった」と軽症であることを主張したものの、全力疾走のできない状況に代表落ちを告げられた。

 栗原はオフに右ひじ手術を受け、細川は昨季終盤に右肩を痛めたことがマイナス要素となった。阿部慎之助も同様に右肩を痛めていたが、打撃面で細川を上回り、DH起用を視野に代表へ残った。

 投手では岸がWBCの使用球への適応が遅れ、自分の投球ができなかった。和田は21日の練習試合で先発し、2回3分の2を無失点だったが、他の候補左腕がそれを上回る内容をみせた。杉内俊哉が練習の段階で好調をアピールし、3本柱に次ぐ先発として当確したほか、内海哲也も練習試合で2回をパーフェクトに抑えた。岩田稔の状態もよく、相対的に判断して和田が漏れる形になった。

 結果、代表には球団別では巨人が最多の5名が選出。シーズン前に他チームの主力選手を預かる立場としては、無理をさせられない。原監督が巨人の監督を兼任していることも少なからず選考に影響したと言えるだろう。

<サムライジャパン、連日の快勝>

 日本代表は同日、宮崎合宿の総仕上げとして、前日に続き、巨人との練習試合を実施した。雨のため試合は7回で打ち切りとなったが、13−1と大勝をおさめた。日本代表は2回、7番・福留孝介の満塁弾で先制。中島裕之の2ラン、岩村明憲の3ランも飛び出すなど打線が好調で連日の2ケタ得点となった。投手陣はミス絡みで1点を失ったものの、先発の涌井秀章をはじめ4投手が巨人打線を計3安打に抑えた。

 イチローは2戦連続ノーヒット(宮崎)
巨人       1 = 0010000
日本代表   13 = 0412330 (7回終了降雨コールド)
(日) 涌井−岩田−渡辺−山口
本塁打 (日)福留満塁、中島2ラン、岩村3ラン