第2回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に臨む日本代表は24日、大阪でオーストラリア代表との強化試合を実施した。日本は先発のダルビッシュ有が制球難で1点を失う展開ながら、すぐさま逆転に成功。小刻みに得点をあげて8−2で勝利した。

 イチローにも初安打(京セラドーム) 
オーストラリア代表 2 = 010000010
日本代表       8 = 02113010×
(オ)コックス−クローフォード−アンダーソン−ランドグレン
(日)ダルビッシュ−岩隈−岩田−小松−田中−馬原
 開幕戦までまであと10日を切った日本代表は宮崎での巨人戦と変わらないオーダーで初の国際試合に臨んだ。4番には3試合連続で稲葉篤紀が座り、先発のマウンドにはダルビッシュが初登板した。

 3月5日の中国との初戦での先発が濃厚なダルビッシュだが、ボールが上ずり、本来の投球ができない。先頭打者にいきなりヒットを与えた初回こぞ後続を断ったものの、2回は連続四死球で無死1、2塁のピンチを迎える。2死後、8番ウォーンを歩かせ、満塁。続くカールセンにセカンド左へ内野安打を許し、自滅に近い形で1点を先行された。

 ここで原辰徳監督はダルビッシュの球数も考慮し、早々と岩隈久志にスイッチ。岩隈は1番キンプトンを空振り三振に仕留めて、3回から5回までオーストラリア打線をヒット1本に封じた。

 巨人との練習試合では2試合連続2ケタ得点をマークした攻撃陣は2回、“つなぎの4番”稲葉が2塁打でチャンスをつくる。四球と相手のエラーで1死満塁として、8番・城島健司が押し出しの四球。9番・岩村明憲がきっちりレフトに犠牲フライをあげて逆転に成功した。

 3回にもイチローの“今季初安打”を足がかりに内野ゴロで1点を追加すると、4回も岩村が2打席連続の犠飛を打つ。5回には途中出場の内川聖一がタイムリーを放つなど、4安打で4点をあげた。内川は7回にも犠飛をあげ、2打点と結果を残した。

 投げては3回3分の1を44球で乗り切った2番手の岩隈に続き、岩田稔、小松聖が好内容。ともにヒットを1本ずつ打たれたものの、小松がアウトをすべて三振で奪うなど危なげないピッチングをみせた。一方、巨人との練習試合で2本のヒットを許した抑え候補の馬原孝浩は最終回、アイランドリーグでも活躍したブライス(元香川)にいきなり2塁打を浴びてしまう。続く3人の打者はあっさりと切って取ったが、若干の不安を残す形となった。

 日本は25日も同地でオーストラリアと対戦する。先発は松坂大輔で2番手には杉内俊哉が登板予定。また同日午前には、日本代表も含めた参加全チームの最終ロースターが発表される。