第2回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に臨む日本代表は25日、大阪で前日に続き、オーストラリア代表との強化試合を行った。日本は先発の松坂大輔が2回途中2失点といまひとつの内容だったが、打線が好調。3回に同点に追いつくと、4回に青木宣親のタイムリーなどで一挙5点。その後も得点を重ね、11−2と大勝した。

 4番・稲葉、3安打と絶好調(京セラドーム)
日本代表      11 = 002502020
オーストラリア代表 2 = 020000000
(日)松坂−杉内−内海−渡辺−山口−涌井−藤川
(オ)モス−ブラッシングトン−ケリー−スピアー−キャシディ−ティムズ
 日本の先発はエース松坂大輔。初回、松坂は1、2番を連続三振に切ってとり、上々の立ち上がりに見えた。だが連打で2死2、3塁のピンチを迎える。ここは5番ライジンガーから三振を奪ったものの続く2回もピリッとしない。2本のヒットで1、2塁に走者を背負い、9番のカールセンにはライトの頭上へ運ばれた。2者が生還して日本は2日連続で先制点を許す。

 原辰徳監督は前日のダルビッシュ有同様、早々と1回3分の2で松坂から左腕の杉内俊哉にスイッチ。松坂は38球と球数も多く課題を残した。ただ、2番手以降の投手は磐石そのもの。杉内が2回3分の2を30球でパーフェクトに封じれば、内海哲也、渡辺俊介、山口鉄也、涌井秀章がひとりの走者も許さない継投をみせた。最後はクローザーの藤川球児が先頭打者を四球で歩かせながら、3者連続三振でゲームを締めくくった。

 一方、打線は今日もよくつながった。1、2回こそWBCのメンバーに選ばれている先発モスの前に無得点だったが、3回、相手のまずい守備にも助けられて、2−2の同点に追いつく。4回には、青木宣親、中島裕之、イチローの上位打線の連続タイムリーで大きく勝ち越し。6回にも3本のヒットに2つの四死球も絡んで2点。8回は無死2塁から走者を進められないまま2死となったが、福留孝介がきっちり右中間を破って得点を2ケタに乗せた。

 4試合連続で4番に座っている稲葉篤紀は猛打賞と大当たり。4戦で打率.667と絶好調だ。イチローも内野安打2本で、徐々に結果が出てきた。ヒットのなかった岩村明憲も3つの四球を選び、つなぎの役割を果たした。

 なお、亀井義行は宮崎合宿中に首を痛めた影響で、この日の試合を欠場した。24日の試合で痛みが出たためで、ベンチに入らず宿舎で休養。東京に移動した27日の練習からは復帰予定となっている。

 今後、日本代表はいよいよ決戦の舞台、東京へ移動。28日は埼玉西武、3月1日には巨人と東京ドームで強化試合を実施し、5日の開幕に備える。