WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)2次ラウンドが日本時間15日、スタートし、2組の米国がプエルトリコに1−11とコールド負けし、準決勝進出へ苦しい立場に追い込まれた。米国は先発のジェイク・ピービーが2回6失点と大誤算。打線も6安打1得点に押さえ込まれた。2組のもう1試合はベネズエラがオランダを3−1で下した。日本が入る1組は16日に試合が行われる。
 米国は懸念されていたスターターの不調が敗戦につながった。昨季まで6年連続2ケタ勝利をあげている先発のピービーが初回からつかまる。2本のヒットで1、3塁のピンチを招くと、4番のカルロス・デルカドに先制タイムリーを浴びる。さらに犠牲フライで、初回に2点を先行された。

 なおも2回、先頭打者を四球で歩かせ、フェリペ・ロペスの当たりは右中間スタンドへ。2ランで0−4とリードを広げられる。その後も四球で走者を許してはヒットを打たれる悪循環で、このイニング4失点。序盤で0−6となってはさすがの米国も試合にならなかった。

 一方、1次ラウンド3試合で1失点のみのプエルトリコ投手陣は、この日も磐石。先発のハビアー・バスケスが5回1失点とゲームをつくると、2番手以降の投手も米国打線の反撃を許さなかった。投打ともにバランスがよく、攻守の要となる捕手のイバン・ロドリゲスが3安打と絶好調。準決勝進出へ大きな1勝となった。

 敗れた米国はもう負けは許されない。主砲のチッパー・ジョーンズがいまだノーヒットと精彩を欠き、4番に入ったケビン・ユーキリスも無安打と打線に元気がない。16日は敗者復活でオランダと対戦する。相手投手陣が安定しているだけに、課題のスターターの頑張りが必要不可欠だ。

◇2組
 カブレラ、勝ち越しソロ
オランダ代表    1 = 010000000
ベネズエラ代表  3 = 10010001×
(オ)●ポンソン−コルデマンス−ニューマン−スミット
(ベ)○シルバ−Y.ヘルナンデス−バスケス−Sロドリゲス
本塁打  (ベ)カブレラ2号ソロ、ロペス2号ソロ

 I.ロドリゲス、3安打
米国代表       1 = 0000100
プエルトリコ代表 11 = 2400104× (7回コールド)
(米)●ピービー−ハンラハン−グラボー−ベル−プッツ−ソーントン
(プ)○J.バスケス−N.フィゲロア−J.ロペス−S.リベラ
本塁打  (プ)F.ロペス1号2ラン、ベルトラン1号ソロ

【今後の日程】 ※日時は日本時間
ゲーム3 米国オランダ 16日(月) 8:30
ゲーム4 プエルトリコベネズエラ 17日(火) 9:00

(石田洋之)