14日、バレーボールワールドリーグ(男子)が所沢市民体育館で行なわれ、日本は北京五輪で銅メダルを獲得したロシアに1セットを奪ったものの、最後は強烈なサーブに翻弄され、初勝利とはならなかった。

ロシア 3−1 日本
(25−22、25−22、22−25、25−12)
 前日の反省を踏まえて臨んだこの試合、日本は確実なサーブレシーブを見せ、順調な滑り出しを見せた。一方のロシアはサーブやコンビネーションにおけるミスを多発し、自らを苦しめる展開としてしまう。それでもスピードと高さのある攻撃を見せるロシアに対し、日本はリードを奪うことができず、一進一退の攻防が続いた。そして最後はロシアの高いブロックにサイド攻撃が止められ、日本はこのセットを落とした。

 第2セットはこの試合、スターティングメンバーに起用されたWS米山裕太の活躍が目立った。WS清水邦広、WS福澤達哉にマークの目を向けるロシアは、米山に対してはブロックが手薄となる。米山はレフトから強烈なスパイクをロシアコートに打ち込み、チームを勢いづけた。だが、終盤は日本にミスが出て、結局このセットも奪うことはできなかった。

 背水の陣で臨んだ第3セット、日本はレシーブで粘りを出す。さらに攻撃ではMB富松崇彰の速攻が決まり始め、ようやくセンター線が機能する。一方、ロシアは中盤、攻守にわたってミスを重ね、4点のビハインドを負った。その後もサーブミスを連発するロシアを尻目に日本は着々とポイントを挙げ、ロシアから初めて1セットを奪った。

 しかし、第3セットでの汚名を返上とばかりにロシアは第4セット、スタートから4連続ポイントを挙げる。なんとか追いつきたい日本だったが、中盤にはMBアレクセイ・カザコフの強烈なサーブに翻弄され、3連続でサーブレシーブをミス。これで完全に主導権を握られた日本は追いつくことができず。最後は相手エースにサービスエースを決められ、連敗を喫した。

 日本は今後、キューバ、ブルガリアと対戦し、ファイナルラウンドを目指す。得点源のWS石島雄介、WS越川優を故障で欠く“龍神ニッポン”は世界を相手にどう戦うのか。植田辰哉監督の手腕に注目がおかれる。