21日、バレーボールワールドグランプリ(女子)ファイナルラウンド第3戦が東京体育館で行なわれ、日本は07年大会覇者、今大会も予選ラウンドで8勝1敗と好成績を残したオランダと対戦した。5本のサーブポイントをマークしたWS坂下麻衣子の活躍もあり、0−3とストレート勝ち。ファイナルラウンド初勝利を収めた。

日本 3−0 オランダ
(25−22、25−18、25−22)
 注目の第1セット、またも日本はスタートでつまづいた。WS木村沙織が連続でブロックにつかまると、WS栗原恵のバックアタックは2枚ブロックを意識するあまりコート外へ。いきなり5連続ポイントを奪われ、第1戦、第2戦同様、1ポイントも取れないまま、真鍋政義監督はタイムアウトを要求せざるを得なかった。

 しかし、第1戦、第2戦とは異なり、サーブレシーブはきちんとS竹下佳江に返っていた。試合後、竹下が「焦りはなく、すぐに切り替えられた」と言うように、そこから日本の追い上げが始まった。

(写真:勝利の立役者となった坂下)
 なかでも奮起したのが決勝ラウンド初スタメンの坂下だった。坂下は日本にとってこの試合、スパイクでの初得点を力強く決めると、中盤にはサーブでオランダを翻弄。エース3本を含め、坂下のサーブで日本は7ポイントを連取し、最大4点のビハインドは18−15と3点のリードにかわった。完全に試合の主導権を握った日本は、木村、坂下のスパイクが次々と決まり、最後はブロックに当たった坂下のスパイクがコート外へ落ち、逆転で第1セットを取った。

 続く第2セット、今度は日本がスタート奪取をかけ、5−1とリードした。坂下につられるように、MB庄司夕起、栗原もサービスエースを決めるなど、日本はサーブで攻める。逆にオランダはサーブレシーブのミスを多発し、最後まで立て直すことができなかった。またも坂下のスパイクでセットポイントを奪った日本。オランダにつけ入るスキを与えず、7点もの差をつけ、第1セットに続いて連取した。

 迎えた第3セット、序盤は激しい攻防戦が続いたが、先に抜け出したのは日本だった。7−7から日本はMB庄司のサーブでオランダのレシーブを崩し、5連続ポイント。12−7とリードした。しかし、中盤にはオランダに連続ポイントを奪われ、16−16と追いつかれる。ここで救世主となったのが、木村だった。コースを狙った木村のサーブにオランダのレシーブが乱れ、エース2本を含む3連続ポイントで一気に4点差とした。オランダも最後まで粘りを見せたものの、サービスミスを連発。最後もWSハイーネ・スタエレンスのサーブがラインを割り、ゲームセット。日本が3−0と完勝し、真鍋政義監督の46回目の誕生日に花を添えた。

(写真・斎藤寿子)