東京シティ競馬(TCK)の呼称で知られる大井競馬場では、東京の夜を彩るトゥインクルレースが開催中です。9月28日(月)から10月2日(金)までの5日間の開催では、JBCスプリント(Jpn?、名古屋1400m)へ向けた最重要ステップレース東京盃(Jpn?、1200m)や古馬の長距離重賞・東京記念(S?、2400m)を含む60レースが組まれ、激しいレースを展開しています。TCKではスローガン『走れ、ドラマ。TCK』を掲げ、競馬にまつわるドラマにスポットをあてています。TCKコメンテーターに当HP編集長・二宮清純が就任し、砂上で繰り広げられる様々な物語や競馬の持つ魅力をお伝えしています。

 30日(水)のメインレースは第43回東京盃です。レース創設時から一貫して1200mで行なわれているこのレースは、TCKのみならず全国に数多あるダート短距離重賞の中でも最も格の高いレースです。交流重賞の中では地方馬が健闘するレースとしても知られており、過去10年間で地方馬5勝、中央馬5勝と全くの五分の成績。特にTCK所属馬は3勝を挙げており、今年も地元馬の活躍に期待がかかります。

 注目馬はなんといってもTCKのエース、フジノウェーブ(牡7、大井・高橋三郎厩舎)でしょう。昨年の東京盃を制しており、今年は連覇がかかっています。一昨年にはTCKで行なわれたJBCスプリントを制しているG?ホースが全国の強豪馬を迎え撃ちます。交流重賞では昨年の同レース以来勝ち星に見放されていますが、今春に行なわれた東京スプリント(Jpn?、1200m)では1番人気に支持され3着に入り、馬券圏内から外れていません。

 今回の懸念材料をあげるとすれば主戦の御神本訓史騎手が騎乗できない点ですが、乗り替わるのは“大井競馬場を知り尽くす男”的場文男騎手です。初めての組み合わせとなりますが、名手の腕にかかれば騎手替わりはアドバンテージになるかもしれません。2度目のG?制覇を目指すためにも、得意の距離での地元の1戦は負けられないところでしょう。

 TCKに乗り込んでくる強力な中央勢では、バンブーエール(牡6、栗東・安達昭夫厩舎)がタイトルの最有力候補です。前走のクラスターカップ(Jpn?、盛岡1200m)では59キロの斤量を背負いながら見事に優勝。昨年のJBCスプリント勝ち馬は今年もJBC制覇を目論んでおり、前哨戦で負けるわけにはいきません。騎乗するのは中央競馬の若手のホープ、松岡正海騎手。大井で勝利した経験もあり、気合十分でこのレースに臨みます。

 他にも重賞2連勝中のヴァイクルタテヤマ(牡7、栗東・武田博厩舎)、06年・07年に東京盃を連覇したリミッドレスビッド(牡10、栗東・加用正厩舎)、重賞10勝の実績を誇るメイショウバトラー(牝9、栗東・高橋成忠厩舎)など多士済々のメンバーが大井の1200mに集結します。

 また、翌日には伝統の長距離戦第46回東京記念が行なわれます。今後行なわれるJBCクラシック(Jpn?、名古屋1900m)や東京大賞典(Jpn?、2000m)を展望するためにも必見のレースです。昨年の覇者ルースリンド(牡8、船橋・矢野義幸厩舎)や、そのルースリンドを金盃(S?、2000m)で破っているバグパイプウィンド(牡5、大井・庄子連兵厩舎)など、南関東の強豪古馬たちが秋の大一番に向け始動します。

 TCKホームページでは『二宮清純責任編集 TCKドラママガジン』を発行し、好評配信中です。トゥインクルレースで行われる重賞レースを編集長の視点から綴っていく“TCKドラマコラム”や、主要な重賞レースを独自の切り口から分析する“重賞千里眼”(東京盃の予想を公開中)、競馬のプロフェッショナルたちと熱い競馬談義を交わす“ガチンコ対談”(的場文男騎手との前編を公開中)など、様々なコンテンツを展開しています。

 秋分の日を過ぎ、日の沈む時間が早くなってきましたが、風はまだまだ暖かく夕暮れに競馬を楽しむには絶好の日和です。秋の夜長に仲間と盛り上がるためにも、是非TCKトゥインクルレースへご来場ください。

>>特設サイト『二宮清純責任編集 TCKドラママガジン』へ
>>携帯サイト『二宮清純責任編集 TCKドラママガジン』はQRコードから


【9月、10月開催日程】
9月28日(月)〜10月2日(金)
10月19日(月)〜23日(金) 
開門14:20(30日のみ13:50) 最終レース発走20:50
【9月、10月重賞日程】
9月30日(水) 東京盃(Jpn?) 20:10発走
10月1日(木) 東京記念(S?) 20:15発走
10月21日(水) TCKディスタフ(S?) 20:15発走