四国・九州アイランドリーグは2009年シーズンの年間MVPとベストナイン、後期MVPを発表した。
 年間MVPは4年ぶりに優勝を果たした高知ファイティングドッグスから、左腕の吉川岳に決定。吉川は後期のMVPにも輝いた。ベストナインには前日のドラフトで北海道日本ハムから6巡目指名を受けた荒張裕司捕手(徳島)、東北楽天から育成指名を受けた松井宏次二塁手(長崎)がそろって選出。三塁手のベストナインに輝いた智勝(香川)は4年連続の受賞(06、08年は二塁手、07年は遊撃手)となった。
 他のベストナインは年間MVP、後期MVPの吉川はもちろん、本塁打、打点の2冠を獲得したカラバイヨも指名打者で受賞した。昨年はベストナイン10選手中8名がリーグ3年目以上の選手が占めたが、今季は逆に10選手中8名が2年目以下とフレッシュな顔ぶれになった。チーム別では年間王者となった高知が最多で4名の受賞。次いで長崎と香川が2人ずつ、福岡と徳島が1人ずつだった。徳島は荒張の受賞がチームとして3年ぶりのベストナイン。愛媛は2年連続で選出ゼロに終わった。
 また、リーグ最優秀審判にはリーグ創設時より、ジャッジを続けている神谷佳秀氏が選ばれた。

<年間MVP、後期MVP> 
吉川 岳(高知、登美丘高−桃山学院大)
年間 34試合 14勝5敗1S 防御率1.74 136奪三振
後期 14試合 9勝1敗1S 防御率1.48 74奪三振
【プロフィール】
 1986年2月28日、大阪府出身。身長172センチ、76キロ。2008年高知に入団。故障のためシーズン途中に練習生契約となり、今季の開幕前に再び選手登録。左腕から繰り出すスライダー、沈む変化球を武器に、投げるたび成長を重ね、6月、9月と月間MVPに輝く。レギュラーシーズンでは最多勝利、最多奪三振の2冠を獲得。長崎とのリーグチャンピオンシップでも第1、3戦と完投勝利をおさめ、MVPとなった。

<ベストナイン>
【投手】
吉川 岳 初
【捕手】
荒張 裕司(徳島、日本航空第二高−愛知学院大(中退)) 初
 80試合 打率.301 3本塁打 33打点
【一塁手】
中村 真崇(福岡、東筑高−立命館大−JR東海)
 80試合 打率.361 11本塁打 54打点 初
【二塁手】  
松井 宏次(長崎、磐田農高−東海大−きらやか銀行−NAGOYA23) 初
 78試合 打率.308 3本塁打 28打点
【三塁手】  
智勝(香川、桐光学園高−駒澤大) 初(06、08年に二塁手、07年に遊撃手で受賞)
 80試合 打率.309 8本塁打 47打点
【遊撃手】  
西本 泰承(高知、日南学園高−奈良産業大) 初
 80試合 打率.296 1本塁打 30打点
【外野手】
YAMASHIN(高知、関西創価高−創価大−佐川急便(軟式)) 2年連続3度目
 80試合 打率.341 2本塁打 35打点
【外野手】  
末次 峰明(長崎、柳川高−中央大−岩手21赤ベこ野球軍団−新潟アルビレックスBC) 初
 80試合 打率.348 16本塁打 69打点
【外野手】
笠井 要一(香川、天理高−天理大) 初
 78試合 打率.290 23打点
【指名打者】
カラバイヨ(高知、カナダ、米国独立リーグ) 初
 79試合 打率.359 18本塁打 76打点