千葉ロッテマリーンズは20日、福岡レッドワーブラーズの山田秋親投手の入団が決まったと発表した。背番号は「48」で登録名は「秋親」となる。山田は01年から8年間、福岡ソフトバンクでプレーしており、アイランドリーグも含め、元NPBの選手が日本の独立リーグを経て復帰を果たすのは初のケースだ。リーグがドラフト指名を夢見る若手の育成所としてだけでなく、再チャレンジの場所としても機能することを示した形になった。
 アマチュア時代、豪速球右腕として鳴らした山田は、2000年のシドニー五輪では日本代表にも選出。同年のドラフトでは複数球団による争奪戦の末、ダイエー(現ソフトバンク)に逆指名入団する。ところが、プロではなかなか結果を出せず、04年に中継ぎとして35試合に登板して6勝(2敗1S)をあげたのが最高。以降はケガに泣かされ、08年オフに球団から戦力外通告を受けていた。ホークスでの通算成績は98試合、15勝11敗1S、防御率4.75。その後、山田は右肩の手術を受け、福岡球団の練習に参加しながらリハビリを行って9月に選手契約を結んでいた。
 
 肩の回復具合が不安視されたものの、アイランドリーグでは約3週間で5試合に投げて成績は0勝1敗、防御率3.48。9月21日の愛媛戦では先発のマウンドに立って6回を無失点に封じた。10月にはリーグ選抜の一員としてフェニックスリーグに参加し、練習試合も含め、6試合に登板。11月11日の12球団合同トライアウトでは打者4人から2三振を奪い、アピールを続けた。

 ロッテは小宮山悟が引退し、ブライアン・シコースキーの退団が決定的で、リリーフ陣が手薄な状態。16日から実施された球団の入団テストでも「いい球が来ている」と評価を得て、NPB復帰を勝ち取った。故障さえなければ、もともとの実力はアイランドリーグでプレーするようなレベルではない。これまでの苦労や独立リーガーとしての経験をボールに込め、山田は再び光の当たるマウンドに立つ。

<高知・大西、長崎に移籍>

 高知ファイティングドッグスの大西正剛内野手が長崎セインツに移籍することが決まった。香川県出身の大西はアークバリアドリームクラブから08年に高知入り。今季は50試合に出場し、打率.262、2本塁打、13打点の成績だった。