2009年競輪界の総決算、「KEIRINグランプリ2009」が30日、京王閣競輪場で行われ、海老根恵太(千葉)が4分16秒4で初優勝を果たし、賞金1億円を獲得した。海老根はグランプリ初出場での制覇。年間賞金王にも輝いた。2着は微差で武田豊樹(茨城)、3着には伏見俊昭(福島)が入った。
 今年を締めくくるにふさわしい好レースだった。レースが動き始めたのは、残り2周半から。 山崎芳仁、伏見俊昭の福島ラインが前に出て加速する。残り1周のホームストレッチでは今度は平原康多、武田豊樹、神山雄一郎の関東ラインが先頭に立ち、一気にレースは白熱した。

 3コーナーに入ったところで、後ろから追い込みに入ったのが伏見。番手から最終コーナーでトップに立った武田とともに激しい先頭争いをみせる。この2人に大外から伸びてきたのが海老根だった。逃げる武田、伏見、追う海老根。伏見が最後に力尽きたものの、内の武田と外の海老根がほぼ同着でゴール線を駆け抜けた。写真判定にもつれ込んだ激戦は、海老根がわずかに差しきり、1億円を手中におさめた。

 32歳の海老根は01年のデビュー。06年に日本選手権のケイリンで優勝し、アジア大会にも出場したが、予選での落車によりヒザを痛め、しばらく不遇の時期を過ごした。今年は2月の東西王座戦(高松競輪)で東日本王座決定戦を制すと、7月の寛仁親王牌も、この日同様、関東ラインを差しきってG?初優勝。初めて出場権を得た大舞台で栄冠を獲得した。この1年で遅咲きの花を大きく開かせた海老根は「ちょっと夢みたい。力だけ出し切ろうと思った。なかなかチャンスがこなかったが、最後に踏めてよかった」と喜びを語った。 

 主な払戻金は以下の通り。

▽枠連  (6)−(6) 1,290円
▽車連  (8)−(9) 1,260円
▽車単  (9)−(8) 2,550円
▽3連複 (4)−(8)−(9) 2,310円
▽3連単 (9)−(8)−(4) 11,550円

※結果、払戻金などは必ず主催者発表のものと確認下さい。