2月12日に開幕するバンクーバー冬季五輪の日本代表選手団結団式と壮行会が1月18日、都内ホテルで行われた。
 結団式の決意表明では、日本選手団の主将を務めるノルディックスキー・ジャンプ代表の岡部孝信(雪印)が、「日本代表選手団に選ばれたことを誇りとし、チームジャパン一丸となって大会に臨みます。またオリンピックを通して国民の皆さんに明るい話題を提供できるよう全力で競技に挑むことを誓います」と力強く宣言した。
 バンクーバー冬季五輪では史上最多となる7競技86種目が実施される。日本選手団も前回の2006年トリノ五輪を上回る総勢188名(選手86名、役員102名)が派遣されることとなった。
(写真:左から日本選手団の橋本団長、旗手を務める岡崎、主将の岡部)
 結団式では、12日の開会式で旗手を務めるスピードスケート代表の岡崎朋美(富士急)に選手団旗の授与が行われた。結団式に続いて行われた壮行会では各界の著名人がかけつけ選手を激励。鳩山由紀夫首相は「平常心の中で素晴らしい活躍をしてくれることを心から願っている。緊張しすぎると思うようにいかない。練習をやっているつもりで本番に臨むと、きっと最高の結果を生むことができると信じている。できれば、長野オリンピックを超えるような大きな成果を日本国民は期待している。その期待に押し潰されないようにしながらも、国民が感動するようなオリンピックになるように大いに活躍してほしいと思っている」とエールを送った。

 日本女子では冬季五輪最多の5大会連続出場となる旗手の岡崎は、結団式と壮行会の後に行われた記者会見に臨み、「日の丸をいただいたとき、重みがあり、本当に責任重大だなと思った」と感想を語り、「(日本選手団の)メダル獲得については自分自身もしっかりとサポートしていきたい」と旗手としての意気込みを語った。また、橋本聖子団長は「現状は厳しいが、それでも選手の目標としては長野五輪に匹敵する数(長野五輪のメダル獲得数は10)をと思っている。岡部主将、岡崎旗手が若い選手、日本選手団を率いてくれると信じている」と語った。

 日本のスキー勢としては史上最年長の38歳で2大会連続出場を決めた岡部は「言葉よりも若手選手が自分の行動で何かを感じてくれればいいと思っている。自分自身も後輩の姿を見て刺激を受けているので、お互いに切磋琢磨して頂点目指していきたい」と五輪への決意を語った。

■女子フィギュアスケート・浅田真央
「緊張もしているが、すごくワクワクしていて、気持ちがどんどん熱くなってきている。恥ずかしくない演技をするために、もっと頑張ろうと思う。オリンピックは悔いなく終われたらいい」

■女子スピードスケート・高木美帆
「(今日は)普段会えない人たちがいっぱいいて、感動したり緊張したりした。オリンピックでは経験することほとんどが初めてのことばかりなので、学べることは全て学んで、トライすることはトライして、次にいかしていきたい」

■男子フィギュアスケート・織田信成
「(結団式に参加して)本当にオリンピックに行くんだなという気持ちになった。日本代表として行く責任感をすごく感じたので、きちんとした演技ができたらなと思っている。初めてのオリンピックでいろいろな経験ができると思うので、その経験を絶対にムダにしないように、一瞬一瞬を大切にしたい」