3月12日に開幕するバンクーバーパラリンピックの日本代表選手団結団式と壮行会が16日、都内ホテルで行われた。
 結団式の決意表明では、日本選手団の主将を務めるクロスカントリースキー/バイアスロン代表の新田佳浩選手が、「選手はみんなバンクーバーでメダルをとるために頑張ってきた。ただ、世界のレベルはどんどん高くなってきているので、メダルを必ずとるとは確証できない。それでも家族や友人、チームメイト、そして多くのスポンサーに支えられてここまで頑張ってこれた。その感謝の気持ちを忘れることなく、バンクーバーでの飛躍を誓いたい」と力強く宣言した。
(写真:決意表明する新田佳浩主将)
 また、中森邦男団長が「日本選手団は一人ひとりが日本人としての誇りと、国を代表するという自覚をもち、与えられた重責を精一杯果たしてきます。そして最大限の能力を発揮し、それが国民に伝わることを願う。特に子供たちや障害のある人たちに代表選手の戦う姿を見てもらいたい」と意気込みを語った。

 結団式に続いて行われた壮行会では鳩山由紀夫首相が「障害をものともせず、世界にチャレンジする、その体力のみならずその精神力はすごいなと思う。選手団を率いる新田主将の素晴らしい統率力で全ての選手がもてる力をフルに発揮されることを期待している」とエールを送った。また、最高齢の75歳、車いすカーリング代表の比田井隆選手に呼びかけ、「75歳と聞いています。すごいですね。年齢の制限なく、老いも若きも活躍できる。それがパラリンピックの素晴らしさだと思っている」と激励した。

 バンクーバーパラリンピックでは、アルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロン、アイススレッジホッケー、車いすカーリングの5競技が行なわれ、10日間にわたる熱戦が繰り広げられる。