セルビア、ドイツを接戦で下す 〜グループリーグD第2節〜
18日、南アフリカワールドカップグループリーグD第2節がポートエリザベスで行われ、ドイツ(FIFAランキング6位)とセルビア(同15位)が対戦した。序盤から両チーム共にサイド攻撃を仕掛けてチャンスをうかがう。試合が動いたのは37分、FWミロスラフ・クローゼ(バイエルン・ミュンヘン)がこの日2枚目のイエローカードで退場し、ドイツは前半から数的不利で戦うことを強いられる。すると直後の38分に得点が生まれる。右サイドの攻撃からMFミラン・ヨバノビッチ(スタンダール・リエージュ)がボレーシュートを決めて、セルビアが先制点を奪う。後半に入りセルビアは1人少ないドイツの猛攻を受けるが、GKウラジミール・ストイコビッチ(ウィガン)を中心とした守りで凌ぎ、そのまま1対0のスコアで勝利した。
ポドルスキがPKを外し連勝ならず(ポートエリザベス)
ドイツ 0−1 セルビア
【得点】
[セ] ミラン・ヨバノビッチ(38分)

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第1節のオーストラリア戦に4対0快勝したドイツは、前節と変わらぬ4−2−3−1のフォーメーションで試合に臨んだ。前の試合で活躍した司令塔のMFメスト・オジル(ブレーメン)と右MFトーマス・ミュラー(バイエルン・ミュンヘン)、左MFルーカス・ポドルスキ(ケルン)、そしてFWのクローゼを中心とした攻撃陣に、この試合も期待が懸かった。
対するセルビアは初戦を落としているため、この試合に敗れるとグループリーグ敗退が濃厚となってしまう。負けられないセルビアは4−1−4−1の布陣を敷いた。ワントップのニコラ・ジギッチ(バレンシア)の高さを最大限に生かすために、両サイドに突破力のあるMFミロシュ・クラシッチ(CSKAモスクワ)とヨバノビッチをワイドに配置してシンプルなサイドアタックを仕掛けようとする狙いが見えた。
序盤から両チーム共にサイドからの攻撃でチャンスを作る。前半7分、ドイツが右サイドのミュラーからセンタリングを入れる。相手DFのクリアボールがこぼれたところをポドルスキがボレーを放つも、シュートはゴール左に外れる。12分には、セルビアが右サイドでボールを持ったクラシッチの突破からクロスを入れると、MFミロシュ・ニンコビッチ(ディナモ・キエフ)が右足で合わせるが、これはバーの上を越える。共にシュートは枠を外れたが、サイドを起点とした攻撃で得点の気配を感じさせた。
その後互いに主導権を譲らない緊迫した試合展開の中、激しいタックルが増え始める。12分にクローゼがイエローカードをもらうと、そこから25分間で両チーム計6枚のイエローカードが乱れ飛んだ。
その6枚目のイエローカードは37分。クローゼがMFデヤン・スタンコビッチ(インテル・ミラノ)を倒すと、主審はイエローカードを掲示する。既に1枚警告を受けているクローゼは退場となり、ピッチを去ることとなった。ドイツは残り50分以上を1人少ない状況で戦うことになった。
直後に試合は動く。38分、ミギサイドをクラシッチが突破し、深いところまで侵入してファーサイドにクロスを入れる。高く上がったボールに相手DFと競り合ったのはジギッチ。202センチの長身FWが頭で中に落とすと、ヨバノビッチが胸でトラップしてボレーシュートをゴールに叩き込む。狙い通りの攻撃で待望の先制点を奪ったのは、数的優位に立ったばかりのセルビアだった。一方のドイツにとっては10人になった直後だけに、手痛い失点となった。
前半もこのまま終わるかと思われたロスタイム。ドイツに同点のチャンスが訪れる。ショートコーナーからエジルがボールを持つと、ゴールに飛び込んでいくようなセンタリングを上げる。ストイコビッチがパンチングで弾くが、そのこぼれ球をMFサミ・ケディラ(シュツットガルト)が詰めてシュートを打つ。ボールはバーに弾かれ追いつく好機を逸する。ドイツは数的不利を考えると、前半のうちに同点にしておきたかった。
後半に入るとドイツは猛攻を仕掛ける。13分、14分と立て続けに、エジルからのパスをポドルスキがシュートを放つが枠を外す。ゴールにはならなかったが、エジルからのパスがセルビア守備陣に脅威を与えているのは確かだった。すると14分、ドイツに願ってもない同点の好機が訪れる。左サイドからのクロスをクリアしようと試みたDFネマニャ・ビディッチ(マンチェスター・ユナイテッド)がハンドを犯し、ドイツにPKが与えられる。PKを蹴るのはここまでチャンスを逃してきたポドルスキ。短い助走からゴール右隅を狙ったシュートはコースが甘く、ストイコビッチのセーブに阻まれる。ポドルスキは最大の決定機をものに出来ず、それまで決め切れなかった汚名返上とはならなかった。
その後は、クラシッチの突破力を生かしたサイド攻撃でセルビアが何度もチャンスを作り試合をリードする。そのまま1対0で終了し、両軍9枚のイエローカードが出た荒れた接戦は、セルビアが制した。
セルビアはこれで勝ち点3を積み上げ、決勝トーナメント進出に望みをつないだ。特にこの日はクらしっちの活躍が目立ち、ドリブル突破から何度も相手守備陣を切り裂いた。次のオーストラリア戦もクラシッチの突破とジギッチの高さを生かしたシンプルな攻めで、勝ち点を奪いたい。
一方のドイツは試合に敗れたものの、エジルを中心とした攻撃でサイドから何度もチャンスを作っていた。グループリーグを突破するためには次節出場停止となるクローゼの代わりに入るFWの活躍や、この試合で大ブレーキとなったポドルスキの復調が不可欠となる。
(杉浦泰介)
【ドイツ】
GK
ノイアー
DF
フリードリヒ
メルテザッカー
バドシュトゥーバー
→ゴメス(77分)
ラーム
MF
ケディラ
シュバインシュタイガー
ミュラー
→マリン(70分)
ポドルスキ
エジル
→カカウ(70分)
FW
クローゼ
【セルビア】
GK
ストイコビッチ
DF
ビディッチ
スボティッチ
イバノビッチ
コラロフ
MF
スタンコビッチ
クズマノビッチ
→ペトロビッチ(75分)
ニンコビッチ
→カチャル(70分)
クラシッチ
ヨバノビッチ
→ラゾビッチ(79分)
FW
ジギッチ
ポドルスキがPKを外し連勝ならず(ポートエリザベス)
ドイツ 0−1 セルビア
【得点】
[セ] ミラン・ヨバノビッチ(38分)

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第1節のオーストラリア戦に4対0快勝したドイツは、前節と変わらぬ4−2−3−1のフォーメーションで試合に臨んだ。前の試合で活躍した司令塔のMFメスト・オジル(ブレーメン)と右MFトーマス・ミュラー(バイエルン・ミュンヘン)、左MFルーカス・ポドルスキ(ケルン)、そしてFWのクローゼを中心とした攻撃陣に、この試合も期待が懸かった。
対するセルビアは初戦を落としているため、この試合に敗れるとグループリーグ敗退が濃厚となってしまう。負けられないセルビアは4−1−4−1の布陣を敷いた。ワントップのニコラ・ジギッチ(バレンシア)の高さを最大限に生かすために、両サイドに突破力のあるMFミロシュ・クラシッチ(CSKAモスクワ)とヨバノビッチをワイドに配置してシンプルなサイドアタックを仕掛けようとする狙いが見えた。
序盤から両チーム共にサイドからの攻撃でチャンスを作る。前半7分、ドイツが右サイドのミュラーからセンタリングを入れる。相手DFのクリアボールがこぼれたところをポドルスキがボレーを放つも、シュートはゴール左に外れる。12分には、セルビアが右サイドでボールを持ったクラシッチの突破からクロスを入れると、MFミロシュ・ニンコビッチ(ディナモ・キエフ)が右足で合わせるが、これはバーの上を越える。共にシュートは枠を外れたが、サイドを起点とした攻撃で得点の気配を感じさせた。
その後互いに主導権を譲らない緊迫した試合展開の中、激しいタックルが増え始める。12分にクローゼがイエローカードをもらうと、そこから25分間で両チーム計6枚のイエローカードが乱れ飛んだ。
その6枚目のイエローカードは37分。クローゼがMFデヤン・スタンコビッチ(インテル・ミラノ)を倒すと、主審はイエローカードを掲示する。既に1枚警告を受けているクローゼは退場となり、ピッチを去ることとなった。ドイツは残り50分以上を1人少ない状況で戦うことになった。
直後に試合は動く。38分、ミギサイドをクラシッチが突破し、深いところまで侵入してファーサイドにクロスを入れる。高く上がったボールに相手DFと競り合ったのはジギッチ。202センチの長身FWが頭で中に落とすと、ヨバノビッチが胸でトラップしてボレーシュートをゴールに叩き込む。狙い通りの攻撃で待望の先制点を奪ったのは、数的優位に立ったばかりのセルビアだった。一方のドイツにとっては10人になった直後だけに、手痛い失点となった。
前半もこのまま終わるかと思われたロスタイム。ドイツに同点のチャンスが訪れる。ショートコーナーからエジルがボールを持つと、ゴールに飛び込んでいくようなセンタリングを上げる。ストイコビッチがパンチングで弾くが、そのこぼれ球をMFサミ・ケディラ(シュツットガルト)が詰めてシュートを打つ。ボールはバーに弾かれ追いつく好機を逸する。ドイツは数的不利を考えると、前半のうちに同点にしておきたかった。
後半に入るとドイツは猛攻を仕掛ける。13分、14分と立て続けに、エジルからのパスをポドルスキがシュートを放つが枠を外す。ゴールにはならなかったが、エジルからのパスがセルビア守備陣に脅威を与えているのは確かだった。すると14分、ドイツに願ってもない同点の好機が訪れる。左サイドからのクロスをクリアしようと試みたDFネマニャ・ビディッチ(マンチェスター・ユナイテッド)がハンドを犯し、ドイツにPKが与えられる。PKを蹴るのはここまでチャンスを逃してきたポドルスキ。短い助走からゴール右隅を狙ったシュートはコースが甘く、ストイコビッチのセーブに阻まれる。ポドルスキは最大の決定機をものに出来ず、それまで決め切れなかった汚名返上とはならなかった。
その後は、クラシッチの突破力を生かしたサイド攻撃でセルビアが何度もチャンスを作り試合をリードする。そのまま1対0で終了し、両軍9枚のイエローカードが出た荒れた接戦は、セルビアが制した。
セルビアはこれで勝ち点3を積み上げ、決勝トーナメント進出に望みをつないだ。特にこの日はクらしっちの活躍が目立ち、ドリブル突破から何度も相手守備陣を切り裂いた。次のオーストラリア戦もクラシッチの突破とジギッチの高さを生かしたシンプルな攻めで、勝ち点を奪いたい。
一方のドイツは試合に敗れたものの、エジルを中心とした攻撃でサイドから何度もチャンスを作っていた。グループリーグを突破するためには次節出場停止となるクローゼの代わりに入るFWの活躍や、この試合で大ブレーキとなったポドルスキの復調が不可欠となる。
(杉浦泰介)
【ドイツ】
GK
ノイアー
DF
フリードリヒ
メルテザッカー
バドシュトゥーバー
→ゴメス(77分)
ラーム
MF
ケディラ
シュバインシュタイガー
ミュラー
→マリン(70分)
ポドルスキ
エジル
→カカウ(70分)
FW
クローゼ
【セルビア】
GK
ストイコビッチ
DF
ビディッチ
スボティッチ
イバノビッチ
コラロフ
MF
スタンコビッチ
クズマノビッチ
→ペトロビッチ(75分)
ニンコビッチ
→カチャル(70分)
クラシッチ
ヨバノビッチ
→ラゾビッチ(79分)
FW
ジギッチ