WBCで3連覇を目指す山本ジャパン。情報部門のスタッフとして、巨人の橋上秀樹戦略コーチが“入閣”する見通しだ。

 周知のように今回のWBCは1次、2次ラウンドが日本でも開催され、読売新聞グループが主催する。前回、代表の指揮を執った巨人・原辰徳監督が侍ジャパンのシニアアドバイザーになっており、橋上を推薦したのは巨人のようだ。

 野村門下生である橋上の優秀さは広く知られている。スカウティング(戦力分析)に関しては球界随一との声もある。

 今季、打点王とホームラン王の2冠王に輝いた巨人・阿部慎之助は橋上の高校(安田学園)の後輩にあたる。その阿部が優勝翌日のスポーツ報知(9月22日付)に寄せた独占手記で橋上を絶賛していた。

【ストライクを見逃す勇気を持てるようになった。橋上さんは「割り切りが大事」っていう。例えば、今まで打てなかった投手に対して「低めを絶対に我慢しよう」とか「見逃し三振はOK」とかね。これまでだったら、三振をしたくないから振りにいっていた。でも「三振をしてもいいんだな」って思えるようになり、余裕が生まれた】

 ユニホームを脱いで7年になる山本浩二監督にとっては、頼りになる存在だろう。

 山本監督はカープの球団取締役でもある。WBC終了後は、ぜひ橋上流スカウティング術をカープにフィードバックさせてもらいたい。

(このコーナーは書籍編集者・上田哲之さんと交代で毎週木曜に更新します)


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