缶コーヒーブランド「ジョージア」は、今シーズンよりプロ野球12球団と提携、さらにNPBパートナー契約を締結し、“チームの勝利のために貢献した素晴らしいプレー”に贈られる「ジョージア魂」賞を創設しています。このたび、第8回の「ジョージア魂」賞が決定しました。今回は横浜のターメル・スレッジ外野手が7月6日(対中日戦)にみせた必死のダイビングキャッチに対して賞が贈られます。

(写真:本塁打を打たれた直後のファインプレーで悪い流れを食いとめた)
 今回の「ジョージア魂」賞は、7月2日から15日にかけて行われた公式戦から山田久志氏(元阪急)、高木豊氏(元大洋)、伊東勤氏(元西武)、桑田真澄氏(元巨人)、柳本元晴氏(週刊ベースボール編集長)、二宮清純(当HP編集長)の6名の選考委員によってノミネート6プレーが選出され、「ジョージア ベースボールパーク」のサイト上のファン投票によって決定しました。ターメル・スレッジ外野手のプレーには、総投票数56865票中、最多の12737票が集まりました。

 また「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、二宮清純の書き下ろしコラム「野球探偵007」のコーナーが更新されました。受賞プレーはもちろん、ノミネート6プレーの中から二宮がイチオシしたものに関して、それぞれコラムを掲載します。当サイトでは、その中から二宮が推薦した北海道日本ハム・木田優夫投手(7月9日、オリックス戦の先発で15年ぶり自身3連勝)のコラムを特別に掲載します。

 北海道日本ハム・木田優夫「頼れるベテラン」

「困ったときの木田頼み」とは日本ハム・梨田昌孝監督の弁だ。7月9日の対オリックス戦、今季2度目の先発で5回を1点に封じ、3勝目をあげた。
(写真:8月4日のソフトバンク戦でも勝ち星をあげ、42歳になるシーズンではパ・リーグ史上初の5勝目をマーク)

 先発、中継ぎ、敗戦処理と監督から命じられたことは何でもこなす。こういう選手がひとりいれば、チームは楽だ。しかも41歳の元メジャーリーガー。その献身ぶりには頭が下がる。

 言わずと知れた巨人の元ドラフト1位。1987年、山梨県の日大明誠高から入団した。188センチの長身から投げ降ろすスピードボールは150キロを超えていた。

 しかし、当時の巨人の先発ローテーションは磐石だった。81年のドラフト1位・槙原寛巳、82年のドラフト1位・斎藤雅樹、85年ドラフト1位・桑田真澄が3本柱を形成し、割り込む余地は、ほとんど残されていなかった。

 チームの方針もあり、プロ1年目のオフ、木田は米国の教育リーグに派遣された。見るもの、聞くもの、すべてが新鮮だった。メジャーリーグへの憧れが芽生えたのも、この頃である。

 プロ入り4年目の90年、木田は32試合に登板し、12勝8敗7セーブ、防御率2.71という素晴らしい成績をあげ、リーグ優勝に貢献した。182と3分の2イニングで182三振。1イニングに1個の割合で三振をとりまくった。

 巨人のユニホームを着ている間、木田は先発、リリーフ両方の仕事をこなした。先発で5イニング投げ、中1日おいてリリーフで4イニングを投げたこともあった。

 木田は語ったものだ。「当時、斎藤さんかガルベスがローテーションの中心を担っていたが、先発をやりつつリリーフもこなしているのは僕だけ。逆に言えば僕にしかできない仕事だと思っていた」

 リリーフは先発に比べて“格落ち”と思っているピッチャーが多いなか、木田は「大事な場合で登場するリリーフの方が役割としては重い」と話す。どちらも経験したベテランの言葉だけに重く響く。

 同級生にはメジャーリーグで活躍した野茂英雄や長谷川滋利らがいるが、今も第一線で活躍している元メジャーリーガーは彼だけである。

<木田優夫(きだ・まさお)プロフィール>
1968年9月12日、東京都出身。87年に日大明誠高からドラフト1位で巨人に入団。速球を武器に主力投手に成長する。98年にオリックスに移籍し、そのオフ、FAでデトロイト・タイガースへ。日本人8人目のメジャーリーガーとなり、MLB3球団を渡り歩く。06年にヤクルト入りし、今季からは北海道日本ハムへ。日米7球団目となる新天地で熟達の投球術が光っている。

「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、受賞したターメル・スレッジ外野手についても二宮清純の書き下ろしコラムを掲載中!
 第9回「ジョージア魂」賞ファン投票も合わせて実施中です。横浜・山口俊投手、東北楽天・山武司内野手、千葉ロッテ・渡辺俊介投手、福岡ソフトバンク・ホセ・オーティズ内野手、中日・大島洋平外野手、巨人・野間口貴彦投手の6プレーがノミネートされています。ぜひ投票に参加してみてください。

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