12月1日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2007」(男子)最終ラウンド第2戦が、東京体育館などで行なわれた。日本は昨日、全勝街道を走っていたロシアをフルセットの末に下し、今大会初めて土をつけたたブルガリアと対戦。第1セットを奪ったものの、第2セット以降はブルガリアの高いブロックとパワフルなサーブに対応しきれず、逆転負けを喫した。
(写真:サーブで狙われ、必死にレシーブする石島)

ブルガリア 3−1 日本
(22−25、25−20、25−20、25−20)
 第1セットはエースの山本隆弘が攻守にわたり、素晴らしいプレーを連発。ブルガリアのエース、マテイ・カジースキを1枚ブロックでいきなり2連続で止め、会場を沸かせた。これに越川優、石島雄介も続き、サイドアタッカー陣3人が次々とスパイクを決め、日本が主導権を握った。

 中盤に6連続失点を喫し、1ポイント差に詰め寄られるも、越川の2連続ポイントで再びリードを奪った日本は山本のスパイクでセットポイントを得た。そして最後も山本がバックアタックをブルガリアのコートに突き刺し、第1セットを奪った。スーパーエースの絶好調ぶりに、日本の勝利は間違いないかと思われた。しかし、第2セット以降、ブルガリアが徐々に本来の力を発揮し始めた。

 第1セットに続き、サーバーから狙われた石島が必死にボールにくらいついて攻撃につなげ、日本は第2セットもブルガリアと互角に渡りあう。しかし、終盤はサーブ、スパイクのミスが続き、徐々にリードを広げられる。そして20−22からは速攻、サービスエース、ブロックとブルガリアに一気に決められてしまった。

 第3セットも落とした日本は、第4セットに臨む。序盤はサイドアウトの奪い合いとなり、一進一退の攻防が続いた。しかし、日本は大事なところでミスを出し、波に乗り切れない。加えて日本のアタッカー陣の前にブルガリアのブロッカー陣が高い壁となって立ちはだかった。日本は懸命にくらいつくも、とうとうブルガリアのマッチポイントを迎えた。迫力満点のジャンプサーブを受けた石島のレシーブボールはコート外に跳ね返された。それをセッターの宇佐美大輔が必死にアンダーでトスを上げる。しかし、石島のバックアタックはブルガリアのブロックにかかり、無残にもボールは自陣コートに落ちた。セットカウント1−3で日本は7敗目を喫した。

 明日の最終戦、日本は9勝1敗でトップを走るブラジルと対戦する。今大会での北京五輪出場の可能性びない日本にもう失うものはない。世界王者にも臆することなく、全力でぶつかってほしい。そして来春の最終予選に拍車をかけたいところだ。