31日、日本シリーズ第2戦が行われ、初戦を落とした中日がロッテに12−1と大勝し、対戦成績を1勝1敗の五分に戻した。打線は3回までに10点をあげ、序盤で試合を決めると、投げては先発のチェンから最後はクローザーの岩瀬仁紀を出す磐石のリレーで相手を1失点に抑えた。

◇第2戦
 ロッテ、先発マーフィが大誤算(中日1勝1敗、ナゴヤドーム)
千葉ロッテ   1 = 000100000
中日       12 = 43300200×
勝利投手 チェン(1勝0敗)
敗戦投手 マーフィー(0勝1敗)
本塁打  (中)ブランコ1号2ラン
 先発は中日は予想通りチェン。ロッテはサブマリンの渡辺俊介ではなく、裏をかいて左腕のマーフィーをマウンドに送った。

 だが、この奇襲は不発だった。中日は初回、2本のヒットで1死1、3塁の先制機をつくると、4番・和田一浩がチェンジアップに泳がされながらセンター前へタイムリー。なおも2死から、この日6番に入った野本圭の詰まったセカンドゴロを井口資仁が悪送球してしまい、すべての塁が埋まる。守備の乱れにリズムを乱されたのか、マーフィーは続く谷繁元信にストレートの四球。押し出しでさらに1点が入ると、今度は大島洋平がストレートをうまく流し打って3塁線を破った。これで4−0。いきなり打者一巡の猛攻でビッグイニングをつくった。

 なおも恐竜打線の勢いは止まらない。2回も先頭の荒木がヒットで出塁すると、マーフィーは連続四球でピンチを広げてしまう。打席に入るのは、初回にタイムリーを放っている和田。前日も2安打でひとり気を吐いた4番打者は、ここでも2塁打を放ち、2者が生還する。マーフィーは2回も持たず、7失点KO。投手交代も遅れ、序盤で試合が壊れた。

 中日にとって大きいのは、大勝の中で主砲のブランコに当たりが戻ったことだ。初戦はノーヒット、2戦目の2打席目までチャンスに連続三振を喫したが、3回の3打席目に2死満塁からライトへの2点タイムリー。さらに6回にはダメのダメを押す2ランをライトスタンドへ運んだ。同じく初戦音なしの森野将彦も3打数2安打だった。

 投げては先発のチェンが初回から危なげないピッチングを展開する。ロッテ打線は4回に好調の今江敏晃のタイムリーで1点を返すのが精一杯だった。中日ベンチは散発の4安打1失点と好投をみせたチェンを6回で降ろすと、中日はセットアッパーの高橋聡文、浅尾拓也、抑えの岩瀬仁紀らを3戦目以降もにらんで登板させる余裕の継投。計7人の投手をつぎこんでロッテに反撃の余地を与えなかった。

 第3戦は1日の移動日を挟み、千葉マリンスタジアムに場所を移して11月2日に行われる。