6日、女子バレーボール世界選手権2次ラウンド第1戦が行われ、日本は中国と対戦した。第1次ラウンドを5戦全勝、トップ通過した日本だったが、中国との接戦をモノにすることができず、今大会初めての敗北を喫した。

日本 1−3 中国
(23−25、23−25、29−27、25−12)
 第1セット、出だしこそリードした日本だったが、WS江畑幸子のスパイクがラインを割ると、WS木村沙織のバックアタックは完璧なブロックでシャットアウト。さらにはMB山本愛のブロードもラインアウトとなり、自らのミスで苦しい試合となった。ここからは互いに譲らない激しい攻防戦となった。中国のエース王一梅が強烈なスパイクを決めれば、日本もエース木村がワンタッチ狙いの技ありのスパイクで返した。しかし、日本は終盤、途中出場のWS栗原恵のスパイクがラインを割り、続いて江畑のスパイクも中国のブロックにつかまり、21−23と中国にリードを許した。そして、そのまま中国が逃げ切り、日本は課題の第1セットを取ることができなかった。

 第2セット、序盤は一進一退の攻防戦が繰り広げられたが、先に主導権を握ったのは中国だった。8−8から江畑のバックアタックをブロックで止めると、サービスエースでポイントを重ねた。さらに木村のスパイクもブロックし、中国がその差を3点に広げた。日本も終盤に猛追し、ついには23−23と同点に追いついた。ところが、MB井上香織のサーブ、江畑のスパイクが決まらず、第1セットに続いて中国に逃げ切られた。

 崖っぷちに立たされた日本は、江畑のバックアタック、WS山口舞のブロード攻撃が炸裂。一時は14−10とリードを奪った。これでようやく自分たちのペースをつかんだかのように思われたが、中盤以降、中国がエース王一梅を中心とした攻撃で5連続ポイントを奪い、このセットも1点を争う接戦となった。そしてこの試合、初のデュースとなると、木村、王一梅の日中エース対決が展開された。そして木村のスパイクで2ポイント連続で奪い、セットポイントを迎えた日本が、最後は王一梅のスパイクをMB井上香織が得意のブロックでシャットアウト。日本は苦しみながらも1セットを奪い返した。

 迎えた第4セットの序盤、日本にとっては悪い流れが続いた。相手サーバーに狙われた木村がレシーブをミス。逆にS竹下佳江や井上がサーブをミスし、相手にポイントを許した。さらにオフェンスでは山口、江畑が中国の壁に跳ね返された。途中、流れを変えようと栗原を投入するも、終盤にはその栗原にもサーブレシーブにミスが出るなど、悪い流れを断ち切れなかった。結局、このセットは12点どまり。大差をつけられ、中国に敗れた。

 中国は2年前の北京五輪で銅メダルを獲得しながら、今大会第1次ラウンドではロシアや韓国にストレート負けを喫し、ぎりぎりの4位通過となった。しかし、「ケガや(第1次ラウンドでの)不調を乗り越え、選手全員がカバーし合った」ことで、日本との競り合いに勝った。一方の日本は「油断はなかったが、これまでと比べるとチーム全体が静かだった。試合をしながら、もっと元気を出した方がいいのでは、と思っていた」という木村の言葉に表れるとおり、最後まで自分たちの勢いを取り戻すことができなかった。明日の第2戦では、初戦でセルビアにストレート勝ちを収めたトルコと対戦。その後はアジアの強豪・韓国や前回覇者のロシア戦が控えている。日本にとっては苦しい戦いが続きそうだ。