13日、女子バレーボール世界選手権準決勝が行われ、日本は32年ぶりとなるメダルをかけてブラジルと対戦した。世界女王相手に第1、2セットを連取した日本だったが、その後はブラジルに2セット連続で奪われ、フルセットにもつれこんだ末に逆転負け。32年ぶりのメダルは明日の3位決定戦までお預けとなった。

日本 2−3 ブラジル
(25−22、35−33、22−25、22−25、11−15)
 北京五輪で金メダルを獲得し、現在世界ランキング1位のブラジルに対し、日本は臆することなく第1セットから多彩な攻撃で攻めた。WS江畑幸子、MB山本愛のサーブでブラジルの守備を崩し、リードを奪う。一時は逆転されるも、日本も喰らいつき、1点を争う激しい攻防戦が繰り広げられた。しかし、日本の粘りにブラジルが困惑したのか、タッチネットやスパイクをアンテナの外側に打ってしまうなど、終盤にミスが出始めた。そして今大会初めてベンチ入りしたWS石田瑞穂がピンチサーバーとして起用され、その石田がブラジルの強烈なスパイクをレシーブ。すると、ボールをブラジルのセッターがトスミスし、日本がセットポイントを迎えた。そして最後もブラジルのバックアタックがラインを越え、日本が第1セットを先取した。

 第2セットも両者ともに一歩も譲らない激戦が繰り広げられた。しかし中盤、日本はバックアタック、ブロード、ライトと3本連続でブラジルのブロックにつかまり、11−8と流れがブラジルにいきかける。ところが、ブラジルはまたもミスを連発。速攻がアウトになると、WS木村沙織のサーブにレシーブが崩れ、日本に追いつかれる。最後はデュースとなり、33−33までもつれこんだ。この死闘を制したのは日本だった。ブラジルの強烈なスパイクを拾い、そのボールをエース木村が2本連続でしっかりと決め、世界女王のブラジルから2セットを連取した。

 第3セットは崖っぷちに立たされたブラジルが粘りを見せた。得意のブロックで江畑、木村と日本のサイド攻撃を封じると、エースのWSシェイラ・カストロを中心とした攻撃で連続ポイントを奪った。最後はキャプテンのMBファビアナ・クラウジノにボールを集め、粘る日本に対して逃げ切った。第4セットは17−17から江畑のスパイクがブロックにつかまると、ファビアナの速攻が決まり、ブラジルがリードする。日本も必死で喰らいつくも、ピンチサーバーで入った石田のサーブがアウトになるなど、流れを引き寄せられない。最後はブラジルに3連続ポイントを奪われ、ついにセットカウント2−2と並ばれた。

 そして運命の最終セット、序盤はサイドアウトの取り合いとなる。しかし、江畑のスパイクミスでブラジルがこのセット初めて連続ポイントを奪うと、その江畑のスパイクを今度は3本連続でブロックするなど、じりじりと日本を引き離していった。日本も江畑が負けじとバックアタックを決め、MB井上香織もブロックでブラジルの攻撃を封じるなど勝利への執念を燃やした。しかし、最大5点差をつけられ、その差を縮めることは容易ではなかった。結局、ブラジルがリードを守りきり、逆転勝ち。日本は明日の3位決定戦で世界ランキング2位の米国と対戦する。