今夏、大阪で行われる陸上の世界選手権大阪大会の代表選考会を兼ねた第91回日本選手権(大阪・長居陸上競技場)が6月29日に開幕、初日に行われた女子1万メートルでは福士加代子(ワコール)が32分13秒58で6連覇を果たし、世界選手権代表に内定。2位は日本記録保持者の渋井陽子、4月に世界選手権参加標準記録A(31分40秒)を切っている注目の高校生・絹川愛(仙台育英高)が3位に入り、代表入りが有力となった。女子3000メートル障害では早狩実紀(京都光華AC)が2連覇を果たし、代表に内定。男子やり投げは村上幸史(スズキ)が79メートル85で8連覇を果たした。
 第2日の30日、男子ハンマー投げの室伏広治(ミズノ)は13連覇を果たし、父・重信氏の持つ12連覇の記録を上回った。
 男子200メートルは末續慎吾(ミズノ)が20秒20の好タイムで優勝、2位には高平慎士(富士通)が入った。男子棒高跳は、澤野大地(ニシスポーツ)が5メートル65で優勝。
 為末大(APF)と成迫健児(ミズノ)の対決に注目が集まった男子400メートル障害は、為末が48秒87で優勝。成迫は競り合った末、49秒01で2位となった。男子110メートル障害は内藤真人(ミズノ)が大会新記録の13秒55で優勝した。
 室伏、末續、澤野、為末、内藤の5選手は世界選手権代表に内定した。

 このほか、女子1500メートルでは吉川美香(パナソニック)が4分16秒80で2連覇を果たし、代表入りをほぼ確実とした。日本記録保持者の小林祐梨子(豊田自動織機)は4分18秒65で3位だった。
 女子100メートルは大学1年生の高橋萌木子(平成国際大)が11秒61で初優勝。同400メートルは丹野麻美(福島大)が52秒48で制した。