ボクシングのWBC世界ライト級タイトルマッチが25日(日本時間26日)、メキシコのコスメルで行われ、同級11位の佐々木基樹(帝拳)が同級王者のウンベルト・ソト(メキシコ)に挑戦したが、11R1分18秒、負傷判定負けを喫した。2度目の世界挑戦となった佐々木は35歳7カ月。勝てば日本人最高齢での王者奪取だったが、快挙達成はならなかった。また日本人男子の海外での世界タイトル挑戦は、これで31戦連続の失敗。92年に平仲明信がメキシコでWBA世界スーパーライト級王座に就いて以来の海外でのベルト獲得は夢に終わった。
 ボクシング人生を賭けた一戦だった。だが、結果は最大で13ポイント差がつく判定負け。「負ければ引退」を公言してメキシコに乗り込んだが、悲願達成はならなかった。

 初回から猛攻をしかけた。ゴングが鳴るやいなや、相手に向かって突進し、連打を放つ。しかし、2階級を制した王者の牙城を崩すには至らなかった。逆に5Rには左アッパーをもらってダウン。敵地で相手にペースを握られた。

 それでも王者の疲れを見計らって最後の反撃を仕掛けようとした11R、アクシデントが起こる。スリップで転倒したソトが起き上がったところを佐々木が前へ出ると、お互いのヒザが勢いよくぶつかってしまう。再びキャンバスに転がった王者は右足を抱えたまま起き上がれなかった。これを見たレフェリーは試合続行が不可能と判断。35歳の挑戦者にとっては不完全燃焼の形で敗戦が決まった。