8月7日(日)
◇1回戦
 主将・白石、満塁弾含む6打点の活躍
八幡商(滋賀)    8 = 006002000
山梨学院大付    1 = 000100000
【本塁打】
(八)白石
 3回表、八幡商が見事な集中打で試合の主導権を握る。まずは1死一、三塁から1番・高森健太(3年)が三遊間を破るレフト前ヒットを放ち、八幡商が待望の先取点を挙げた。続く2番・竹井友希(3年)のバントはバウンドが高かった分、捕球した広瀬がどこにも投げることができず、内野安打となって満塁となる。ここで3番・白石智英(3年)が真ん中に甘く入ってきたスライダーを完璧にとらえ、レフトスタンドへ。キャプテンの見事な一発で、八幡商はリードを6点に広げた。

 一方、山梨学院は4回裏、2死二、三塁と得点のチャンスをつかむと、6番・坂上泰斗(2年)の打球はボテボテのショートゴロに。しかし、詰まったことが幸いし、内野安打となる。この間に三塁ランナーが返り、山梨学院が1点を返した。しかし、八幡商は6回表、3回に満塁弾を放った白石が今度は2点タイムリーとなる二塁打を放ち、その差を7点とした。

 その後、山梨学院はランナーを出すも、あと1本が出ず。結局、10安打を打ちながら得点は1点にとどまった。一方、キャプテンの白石が6打点の活躍を見せた八幡商。投げてはエースの吉中が終盤に入ってもコントロールが乱れなかった。低めにボールを集めて凡打の山を築き、1失点完投。投打がかみ合った八幡商が10年ぶりに初戦突破を果たした。

 習志野、投打かみ合い快勝
習志野(千葉)   6 = 010000230
静岡         1 = 000001000

 先制したのは習志野だった。1死三塁から6番・福山慎吾(2年)がスクイズを決める。その後は両者ともに毎回のようにランナーを出しながらも、あと1本が出ず。逆に両投手陣が踏ん張り、ゼロ行進が続いた。
 再び試合が動いたのは6回裏。静岡は1死から3番・中沢彰太(2年)が二塁打を放つと、4番・小川拓真(3年)は死球で出塁し、1死一、二塁とした。ここで習志野に痛恨のミスが出る。5番・小野慶典(2年)の打球はピッチャーゴロとなるも、これを習志野のエース泉沢涼太(3年)が二塁へ悪送球。ボールが外野へと転がっていく間に、二塁ランナーがホームへ返り、同点となった。

 しかし7回表、習志野が2死満塁の場面でホームスチールを敢行。これが成功し、習志野が貴重な追加点を挙げた。8回表にも習志野は2死満塁とすると、打席には7回にホームスチールを決めた1番・宮内和也(3年)。宮内は外角真ん中の直球をきれいにライトへはじき返した。これが走者一掃のタイムリー三塁打となり、習志野はリードを一挙5点に広げた。

 一方、静岡は終盤、チャンスらしいチャンスはつくれず、最終回もこの回からマウンドに上がった習志野の2番手・木村光彦(2年)に3人に抑えられ、粘りを見せることができなかった。機動力あり、長打力ありと実力を遺憾なく発揮した習志野が快勝し、10年ぶりに初戦突破を果たした。

 エース尾松がサヨナラ打!
北海(南北海道)    2 = 000110000
明徳義塾(高知)    3 = 001010001×
【本塁打】
(明)北川

 北海の玉熊将一(2年)、明徳義塾の尾松義生(3年)ともに両エースの立ち上がりは制球が安定せず、ランナーをスコアリングポジションに置く苦しい展開となった。だが、両打線ともにあと1本が出ず、なかなか先制することができなかった。

 ようやく均衡が破れたのは3回裏。1死から1年秋から4番に座る北川倫太郎(3年)が、真ん中内角寄りの直球をうまくはじき返した。打球はそのままライナーでレフトスタンドに突き刺さり、明徳義塾が1点を先制した。しかし、北海は4回表、2死一塁から5番・銭谷恒毅(3年)のタイムリー二塁打ですぐさま同点に追いついた。その後、両校ともに1点ずつを加えるも、6回以降は再び膠着状態となる。両者ともにランナーを出しながらも追加点を奪うことができず、2−2のまま試合は最終回へ入った。

 まずは9回表、北海はヒットと送りバントで2死二塁とするも、1番・石川圭太(3年)が空振り三振に倒れ、ランナーを返すことができなかった。その裏、明徳義塾は2死満塁とする。ここで打席には尾松。ここまで力投を続けてきたエース同士の対決となった。ボールカウント1−0からの2球目、尾松は外角真ん中の直球をライト前へ弾き返した。三塁ランナー北川が悠々とホームに返り、明徳義塾がサヨナラ勝ちを収めた。

 あわせて22安打の打撃戦制す
帝京(東東京)   8 = 210220100
花巻東(岩手)   7 = 200302000

 序盤から激しい点の取り合いとなったこの試合、7−7の同点のまま試合は終盤へと突入した。7回表、帝京は1死一、三塁から4番・松本剛(3年)にタイムリーが出て、貴重な勝ち越し点を挙げた。

 1点ビハインドで迎えた9回裏、花巻東は1死から代打・山本英(3年)が初球の高めの直球をレフトへきれいにはじき返し、出塁する。その山本に代わり、代走に送られた佐々木泉(3年)が二盗に成功。花巻東が一打同点のチャンスをつくり、流れを引き寄せたかに思われた。ところが次の瞬間、佐々木泉が一塁へ戻された。打者の9番・佐々木隆貴(2年)が守備妨害をとられたのだ。2死一塁とされ、続く1番・太田知将(2年)は二ゴロに倒れてあっさりとゲームセットに。

 花巻東は当たっていた大沢が熱中症で途中交代。5回には走塁妨害をとられて1点を失うなど不運が続いたこともあり、なかなかリズムに乗り切れず、悔しい敗戦となった。一方、帝京は着実に得点を重ね、終始リードするかたちで1点差を守りきった。