11日、プロ野球セ・リーグのクライマックスシリーズ（CS）ファーストステージ第２戦が行われ、阪神が巨人を４対２で下して、決着は最終第３戦にもつれこんだ。阪神は初回、マウロ・ゴメス、マット・マートンの連続ホームランで３点を先行する。４回には相手のミスに乗じて１点を追加。先発のランディ・メッセンジャーは７回を２失点でまとめ、継投で逃げ切った。
◇ファーストステージ第２戦
菅野、４回４失点KO（阪神１勝１敗、東京ドーム）
阪神 ４ ＝ ３００１０００００
巨人 ２ ＝ １０００００１００
勝利投手 メッセンジャー（１勝０敗）
敗戦投手 菅野（０勝１敗）
セーブ 福原（１Ｓ）
負ければ終わりの虎が崖っぷちで踏みとどまった。
チームを救ったのは３人の助っ人だ。まずは４番・ゴメス。初回、２死二塁の場面で２球目のスライダーを叩く。左中間スタンドへの先制２ラン。巨人先発・菅野智之の出鼻をくじく。
続くマートンも、気落ちした菅野の失投を見逃さなかった。初球、甘く入ったストレートをとらえる。打球は、あっという間にタイガースファンで埋まったレフトスタンド上段へ。「あの２発は大きかった」と和田豊監督が語った一発攻勢で阪神は３点をあげる。
先発のメッセンジャーは立ち上がり、先頭の立岡宗一郎の三塁打から１点を失うものの、その後の２死一、二塁で、しぶとい井端弘和を見逃し三振に切って取り、ピンチを切り抜ける。３回も、２本のヒットで一、三塁とされるが、５番・亀井善行を力のあるストレートでレフトフライに打ち取った。
巨人の菅野は２、３回こそゼロに抑えるが、ピリッとしない。４回も１死から連打を浴びて、一、二塁。続く９番・メッセンジャーの送りバントを処理するも、三塁を封殺しようとした送球が逸れる。自らの失策で二塁走者が一気に生還し、追加点を許した。４－１。菅野は４回４失点で降板した。
メッセンジャーは「状態は良かった」と振り返ったように、９安打を打たれながら粘り、相手に反撃の機会を与えない。７回には代打レスリー・アンダーソンにレフトスタンドへソロを運ばれたが、なおも１死一塁の場面で３番・長野久義、４番・阿部慎之助に外野フライを打たせ、最少失点でしのぐ。
７回２失点とゲームをつくったメッセンジャーにブルペン陣も応えた。抑えの呉昇桓を右内転筋痛で欠く中、８回は左の高宮和也と右の安藤優也でスコアボードにゼロを入れる。最終回は代役クローザーの福原忍が得点圏に走者を背負いながら、最後の打者・長野をセカンドゴロ。センター前に抜けそうな打球を、守備固めで入ったセカンドの大和が好プレーでさばき、試合を締めくくった。
勝った阪神は第３戦もモノにすれば、２年連続のファイナルステージに進出する。レギュラーシーズン２位の巨人は勝つか引き分けでファイナルステージ行きが決定する。