今季のメジャーリーグを締めくくるワールドシリーズが20日、開幕した。ナショナルリーグ優勝のセントルイス・カージナルスと、アメリカンリーグ優勝のテキサス・レンジャーズとの顔合わせとなった第1戦は、カージナルスが接戦を制して3−2で勝利した。レンジャーズの上原浩治、建山義紀はいずれも登録メンバーから外れ、2009年のワールドシリーズ以来となる日本人選手の出場はならなかった。
 代打クレイグ、殊勲のタイムリー(カージナルス1勝、ブッシュスタジアム)
テキサス・レンジャーズ   2 = 000020000
セントルイス・カージナルス 3 = 00020100×
勝利投手 カーペンター(1勝0敗)
敗戦投手 ウィルソン(0勝1敗)
セーブ   モット(1S)
本塁打  (レ)ナポリ1号2ラン

 レンジャーズが今季16勝のCJ.ウィルソン、カージナルスが11勝右腕のクリス・カーペンターを先発に立てた試合は、お互いに立ち上がりで先頭打者を出すものの、盗塁失敗や併殺打でチャンスを広げられない。試合が動いたのは4回。カージナルスは死球と二塁打で無死二、三塁のチャンスをつくると、5番のランス・バークマンがライト線へタイムリーを放ち、2点を先制する。

 しかし、レンジャーズも負けてはいない。直後の5回、1死一塁からマイク・ナポリがライトへの同点2ラン。すぐさま試合を振り出しに戻す。その後は両チームとも得点圏に走者を進めながら、あと1本が出なかった。

 均衡を破ったのはホームのカージナルスだ。6回、2死一、三塁のチャンスで好投のカーペンターに代え、代打アレン・クレイグ。詰まりながらもライト前に運んだ打球はスライディングキャッチを試みた相手野手の前に落ち、三塁走者が勝ち越しのホームを踏んだ。

 こうなるとカージナルスはポストシーズンでも安定感をみせているリリーフ陣の出番だ。残り3イニングで5投手を継ぎ込み、最後は抑えのジェーソン・モットが締めて、1点差を守り切った。レンジャーズは6、7回の勝ち越し機を生かせなかったのが痛かった。また継投もウィルソンからスイッチした2番手のアレクシ・オガンドが勝ち越し打を許し、裏目に出た。第2戦は引き続きブッシュスタジアムで21日に行われる。