
3日、ロンドン五輪選考会を兼ねた第88回競泳日本選手権2日目が行なわれ、アテネ、北京に続いての3大会連続金メダルが期待される北島康介(アクエリアス)が男子100メートル平泳ぎ決勝に臨んだ。北島は58秒90の日本新記録で優勝し、シドニーから4大会連続の五輪出場を決めた。2位・立石諒(NECGSC玉川)も派遣標準記録を突破し、初の五輪切符を獲得した。女子100メートルバタフライ決勝では加藤ゆか(東京SC)が57秒77の日本新記録で優勝し、北京に続き2大会連続の五輪出場を決めた。そのほか、男子100メートル背泳ぎでは昨夏の世界水泳代表の入江陵介(イトマン東進)と古賀淳也(第一三共)が、揃って明日4日の決勝に進出した。
(写真:4大会連続出場を決めた北島<手前>と初の切符を獲得した立石)【選手のコメント】
北島康介「高い意識でトレーニングしてこれたので、100メートルでこのような(日本新)成績が出たというのは、納得しているし満足している。今日はすごくいい緊張感だったと思う。4年前は『自分は世界で勝負するんだ』という気持ちでいたので正直、もっと楽だった。今はこうやって若い選手に刺激されて、『自分ももっと頑張らなくちゃダメだ』と思っている。そう思わせてくれる結果を後輩たちがたくさん残してきてくれたので、そういう緊張感がとてもよかった。(北京での記録を100分の1上回るタイムに対して)自分でもさすがだと思う。きっとオリンピックがそうさせてくれていると思うし、今年は強い自分でいたいという気持ちがあったから、100分の1秒更新できたと思う。オリンピックは記録的に見れば、厳しい。前半でもっと速く泳ぐ選手もいる中で、どうやって100メートルで自分の良さを出していくかはこれから考えていかなければならない。ただ、ここで58秒台を出せたというのは自信になると思う。これをどう世界記録に近づけて短縮していけるかというのをこれから考えていきたい。100メートルを終えた時点で今、オリンピックがますます楽しみになってきた」
主な結果は次の通り。
<男子100メートル平泳ぎ・決勝>
1位
北島康介(アクエリアス) 58秒90 ※日本新記録
2位
立石諒(NECGSC玉川) 59秒60
<女子100メートルバタフライ・決勝>
1位
加藤ゆか(東京SC) 57秒77 ※日本新記録
2位
小林奈央(初芝SS) 58秒61 ※派遣標準記録に届かず
<男子100メートル背泳ぎ・準決勝>
1位
入江陵介(イトマン東進) 53秒17
2位
白井祐樹(ミズノ) 54秒37
3位
古賀淳也(第一三共) 54秒38
4位
伊予部嵩(KONAMI東日本) 54秒73
5位
渡邉一樹(セントラルスポーツ)54秒79
6位
山口雅文(ミズノ) 54秒85
7位
氏林優人(中央大) 54秒87
8位
工藤優介(ウォーターメイツ)55秒23