10月13〜14日、NPO法人全世界空手道連盟新極真会主催の4年に一度の世界大会、「第9回オープントーナメント全世界空手道選手権大会」が東京体育館にて開催され、前回大会3位、第3回ワールドカップを制した塚越孝行が、決勝でドナタス・イムブラス(リトアニア)を下し、世界大会初優勝を果たした。
(写真:左から準優勝のドナタス、優勝した塚越、3位のヴァレリー)
 日本勢として唯一ベスト4まで勝ち上がった塚越は、準決勝で前回大会4位、全ヨーロッパ大会軽重量級3連覇中で日本勢最大のライバルと見られたヴァレリー・ディミトロフ(ブルガリア)と対戦、華麗な足技に苦しむ場面もあったが、延長戦判定4−0で退けた。
 決勝の相手は、第3回カラテワールドカップで破っているドナタス。塚越は観客の大声援を背に、“重戦車”の名にふさわしくドナタスの圧力にも一歩も下がることなく攻め続け、本戦判定4−0で完勝した。
 初優勝で空手母国ニッポンの威信を守った塚越は、「この4年間は辛かった。恵まれた体に産んでくれた両親に感謝したい。ワールドカップでドナタスに勝ったが、紙一重の勝利だった。今日は皆さんの応援のおかげで勝つことができた」と喜びを語った。

 第6回大会を制した塚本徳臣は準々決勝で06年の全ロシア大会王者ローマン・ネステレンコと対戦。再延長、体重判定でも決着がつかず、試割りわずか1枚の差で敗れ、準決勝進出を逃した。前回王者の鈴木国博は4回戦でダリウス・グダウスカス(ロシア)に敗れた。

 初めて開催された女子無差別級では、ヴェロニカ・ソゾベトス(ヨーロッパ)が圧倒的な強さで優勝。第3回ワールドカップ中量級で史上最年少優勝を果たした佐藤弥沙希(日本)は決勝でヴェロニカに本戦判定5−0で敗れた。