ボストン・レッドソックスの田澤純一が27日、敵地でのシカゴ・ホワイトソックス戦に2番手で登板し、3回を2安打無失点に抑え、メジャー初セーブをあげた。今季、メジャー4年目の田澤はルーキーイヤーの09年に2勝をあげているが、セーブがつくのは初めて。試合はレッドソックスが10−3と快勝した。
 マイナーから這い上がってきた右腕が、チャンスをつかみつつある。チームが開幕ダッシュに失敗し、低迷するなか、現地18日にメジャー昇格。21日のニューヨーク・ヤンキース戦で8回1死一、三塁のピンチで登板すると、速球を武器に相手の強力打線をパーフェクトに封じる。翌日の同カードでも投げ、1回3分の1を無失点に抑えていた。

 この日のホワイトソックス戦では6点リードの7回からマウンドへ。1番から始まる好打順で2死から連打を浴びるものの、打撃好調のA.J.ピアジンスキーをセカンドゴロに打ち取り、得点を与えない。8回も味方のエラーなどで得点圏に走者を背負いながら、2死一、二塁からトップバッターのアレハンドロ・デアザを1球でセンターフライに仕留めた。

 するとベンチのボビー・バレンタイン監督は最終回も続投を指示。田澤は指揮官の期待に応え、9回は連続三振を奪い、三者凡退で試合を締めくくった。これでレッドソックスはア・リーグ東地区最下位ながら4連勝。抑えのアルフレド・アセベス以下、ブルベン陣が軒並み不調のなか、田澤の存在は一筋の光になっている。今後はより競った展開での投入もありそうだ。