160808近藤貫太笑顔(加工済み) 近藤貫太の武器であるキック力は幼少期からの特訓の賜物だった。

「幼稚園の時に“卒園するまでにボールを蹴って幼稚園の門を越せるようにしてやるぞ”と目標を決めてボールを蹴っていました」と、近藤は明るい表情で話しながら、ハッと思い出したよう語り始めた。

 

「小さいボールでリフティングをしていたのが自分のキック力の源かもしれないです。小さいボールは大きいボールと比べて芯が小さいので、きちんと芯を捉えないと真上にボールがあがらない。その練習を毎日やっていました。家の壁に紙を貼ってその日にリフティングができた回数を書き込んでいました。その練習を始めた頃からキックの飛距離が伸び始めたんです」

 

 何気なく話してくれた2つのエピソードだが、自ら目標を決めて実行に移すことを幼少期から実践していたことに驚かされる。特訓の甲斐あって卒園までに、蹴ったボールは門を越えるまでになったという。

 

 小学校に入学すると、近藤は今治市サッカースポーツ少年団イーグルスに入団した。このあたりから近藤の“飛び級人生”がスタートする。母・順子は当時の思い出をこう振り返った。

「貫太の2学年上に姉がいるんです。姉の友人たちが貫太のことをかわいがってくれて、監督も貫太を2学年上の代の試合で使ってくれました。貫太は体が小さかったので、2学年上のチームの試合に出場している時は、もう大人と子供でしたね。貫太がユニホームを着ると短パンが長ズボン、半袖が長袖のようでした」

 

 上級生たちのチームにまじっても近藤は攻撃的なポジションで起用され、快足を活かしたドリブルで目立っていた。イーグルスですくすくと育ったアタッカーは6年生の時にオファーを受ける。オファーを提示してきたのは愛媛FCジュニアユースだった。

 

 近藤にこの時の心境を聞くと「ずっとレベルの高いところでやりたかったから、入ることに対して迷った記憶はない」と答えた。こうして近藤は満を持して愛媛FCジュニアユースの門を叩く。

 

中学2年生で全体のキャプテンへ

 

060808近藤、手を組んでいる(加工済み) 近藤が愛媛FCジュニアユースに入団した年は、期待のホープが集まっていた。現ファジアーノ岡山に所属するFW藤本佳希やDF久保飛翔が同期にあたる。「僕らの代は良い選手が揃っていて、期待されていました」と近藤は言う。

 

 愛媛FCジュニアユースは近藤が望んだようにレベルは高かった。母・順子は練習場まで送り迎えをしていたある日の我が子の様子をこう思い返す。

「上手な子たちが集まっていたので、本人も危機感があったようです。帰りの車の中で“次の試合は誰が出るかな”なんて話もしていました」

 

 しかし、近藤が同期のメンバーの中で1つ抜けた存在になるのに、さほど時間はかからなかった。「小学校から中学校に上がると、使用するボールの大きさが変わる。最初はそのギャップに少し苦しみましたが、少し時間が経ったら、上の代のチームで試合に出場させてもらえましたね」と近藤。愛媛FCジュニアユースでも年上にまじってプレーをするようになる。

 

 中学2年に進級した時にはジュニアユース全体のキャプテンを任されるまでになった。もともと、あまり上下関係を気にしない性格だと近藤は言っていたが、年上の3年生もまとめる立場である。「苦労もあったのでは?」と本人に水を向けると「中学生なんて、みんな子供じゃないですか。結局、大人が何か言えばみんな“はい”と言う事を聞くから、選手同士で何か問題が起きたことはなかったですね」と頼もしい答えが返ってきた。

 

 一方、母・順子は息子が受け入れられた理由をこう推測する。

「上の学年の子たちは貫太を大事にしてくれていたみたいです。良いか悪いかはわかりませんが、あの子はあまり遠慮をしなくて、人懐こい。そういう性格なので、先輩たちに可愛がってもらっていたんでしょうかねぇ」

 

 2年生で全体統括のキャプテンを経験した近藤は、3年生でユースでのプレーをし、“飛び級”を経験する。その後も順調にジュニアユースからユースへと昇格。ユースに上がった頃から、近藤は少しずつプロの空気に触れていく――。

 

(第3回につづく)

 

160801近藤貫太サインもちプロフ<近藤貫太(こんどうかんた)プロフィール>

1993年8月11日、愛媛県今治市出身。幼稚園の頃からサッカーを始める。今治市サッカースポーツ少年団イーグルス―愛媛FCジュニアユース―愛媛FCユース―慶応義塾大学―愛媛FC。高校1年時からトップチームに2種登録され、3年時にはU-18日本代表に選出された実績を持つ。強烈なシュート、鋭いドリブルが武器のアタッカー。164センチ、61キロ。

 

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(文・写真/大木雄貴)

 

 

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