161115baske2

(写真:記念すべき第1回の球宴。3つのキーワードを軸に新しいかたちのオールスターを目指す)

 15日、男子プロバスケットボールリーグのB.LEAGUEは都内でオールスターゲーム開催を決定した。試合は2017年1月15日に東京・代々木第一体育館で行う。B.LEAGUEは1月14日、15日の2日間を「B.LEAGUE ALLSTAR WEEKEND」とすることも合わせて発表。14日には同会場でB.LEAGUE代表クラブ(昨シーズンNBL王者・川崎ブレイブサンダースとbjリーグ王者・琉球ゴールデンキングスのうち11月末時点で勝率が高いクラブ)と韓国の強豪クラブ(安養KGS)との「EAST ASIA CLUB CHAMPIONSHIP」を行う。

 

 大河正明チェアマンが「開幕戦で“BREAK THE BORDER”を体現することができた」と胸を張るB.LEAGUEが次に仕掛けるのは、オールスターだ。これまでとは一線を画す内容を披露。大河チェアマンは「SNS連動」「女子マネージャー」「ドラフト制」の3つのキーワードを用いて概要を説明した。

 

 SNSを通じたマーケティングは特にB.LEAGUEが注力してきたことだ。開設から1年が経とうとしているが、既に20万人のフォロワーを獲得したという。SNSを活用したファン参加型オールスターを目指す大河チェアマンは「ファンも巻き込んだ本当のオールスターにしたい」と語る。15日スタートの「チーム名投票」を皮切りに「チームマネージャー対決企画」「ソーシャルリスニング」「SNS選手投票」を実施する。“ファンの声”を反映できる仕組みとなっている。

 

161115baske3

(写真:女子マネージャーの安田美沙子<左>もSNSでのプロモーション活動を展開する)

 女子マネージャーにはタレントの安田美沙子とマギーが任命された。中高とバスケットボール経験者である安田は、会見に出席し、「バスケファンとして名誉なこと」と就任を喜んだ。「名ばかりではなくロッカールームや試合中のサポートも期待している」と大河チェアマン。安田は「選手も応援している方々にも“青春”を感じてもらいたい」と意気込んだ。女子マネージャーには「対決企画」も含め、オールスター開催までの盛り上げ役としての役割も期待される。

 

 ドラフト制度は「ファンの声もあった」(大河チェアマン)という画期的なアイデアである。日本に限らず、従来のバスケットボールのオールスターは東西対抗が基本。ファン投票に加えて、監督やリーグ推薦でメンバーが決まっていた。だが今回のドラフトはファン投票により選出された12名のB1選手を2名のヘッドコーチ(HC)が公開ドラフトによって、チーム分けをする。公開ドラフトは12月5日に行われるが、HCについては11月末迄のリーグ成績を鑑みるという。1チーム12名編成のため、残りの6名はリーグ推薦で5名ずつを加え、それぞれの最後の1枠を「SNS選手投票」で決める。

 

 記念すべき第1回大会となるオールスターの位置付けを大河チェアマンはこう述べた。

「一番の狙いは“こんなにすごい選手がいるんだ”というプロモーションになるといい。全国各地にチームがあることは大きな財産だと思っています。北は北海道から南は沖縄まで、いろいろなところでB.LEAGUE、そしてバスケットボール、さらにはスポーツを応援してくれる人たちがたくさんいる。その人たちへの感謝の気持ちも込めて盛り上げていきたい」

 

 9月に新リーグとして開幕したB.LEAGUE。“BREAK THE BORDER”を旗印に掲げ、国内バスケットボールの聖地・代々木体育館での開幕戦は大きな話題を呼んだ。これから日本にバスケ文化を醸成するためには、年を明けて迎えるオールスターが風物詩となることもカギを握るはずだ。当日にはダンクコンテストやスリーポイントコンテストなどの定番イベントも実施予定だ。秋から春にかけて、その熱を逃がさないための工夫が求められる。

 

>>B.LEAGUE ALLSTAR GAME2017特設サイトはこちら

 

(文・写真/杉浦泰介)