15日、FIFAコンフェデレーションズカップ2013グループA第1節がブラジリアで行われ、日本代表(FIFAランク32位)とブラジル代表(同22位)が対戦した。日本は前半3分、MFネイマールにいきなり先制点を奪われた。その後は粘り強い守備でしのいでいたものの、後半3分、MFパウリーニョに追加点を決められ、終了間際にも失点。攻撃は少ないチャンスをモノにできず、0−3の完敗を喫した。

 ネイマール、圧巻の右ボレー弾(ブラジリア)
ブラジル 3−0 日本
【得点】
[ブ] ネイマール(3分)、パウリーニョ(48分)、ジョー(90分+3)
「悔しいけど、今日の試合は完敗」
 MF本田圭佑の言葉がすべてを物語っていた。ホーム開催の王国に立ち上がりに先制されると、追加点、ダメ押し点を奪われた。11日のW杯アジア最終予選イラク戦から移動を含めて中3日。日本は疲労の色を隠せず、運動量が少なかった。

 試合は前半3分、ブラジルの10番・ネイマールにいきなりゴールを奪われた。FWフレッジがロングボールを胸で落としたところを、PA手前から右足ダイレクトボレー。シュートはゴールは右上隅に突き刺さった。DF内田篤人が「さすがだな」と脱帽するスーパーゴールだった。

 強烈な先制パンチを浴びた日本は、少ないチャンスからシュートに持ちこむが、決定機には至らない。6分、本田がゴールから約30mの位置からFKを直接狙う。19分にも、本田がミドルシュート。しかし、いずれもGKジュリオ・セーザルに防がれた。

 前半の日本はボール支配率で64%とブラジルに大きく上回れた。41分、FWフッキに右サイドから中に切れ込まれ、左足ミドルを打たれたがこれは右サイドネット。43分には、カウンターからフレッジにPA内でシュートを許すもGK川島永嗣が右手1本でセーブした。

 粘り強い守りで、追加点は許さずに試合を折り返した日本。後半は少しでもボール支配率を上げてゴールに迫りたかったが、またしても立ち上がりにゴールを決められてしまう。

 3分、MFパウリーニョが右サイドからのグラウンダーのクロスをPA内でトラップし、右足を一閃。シュートは川島の手を弾き、ゴールネットを揺らした。

 何とか反撃に出たい日本だが、フィニッシュの精度が低く、ゴールが遠い。2失点目直後、MF岡崎慎司が右クロスにゴール前で合わせるが枠を捉えられない。11分、直前に途中出場していたFW前田遼一がミドルシュートを打ったものの、GKにキャッチされた。

 その後は、疲弊した中で前線からのプレスと連動した組織的な守備が機能せず、ブラジルの圧倒的なポゼッションに防戦一方となった。すると、終了間際、カウンターからFWジョーにMFオスカルのスルーパスに抜け出され、ダメ押しの3点目をゴールに流し込まれた。

「自分たちのプレーを表現できなかった。日本は50パーセントしかポテンシャルを出せていなかった」
 アルベルト・ザッケローニ監督は、悔しそうに試合を振り返った。チーム全体が疲労した状態で連動した守備が見られず、攻撃もリズムが出なかった。1対1では、簡単にシュートに持ち込まれた。本田も「自分たちの実力をしっかりと受け止めたい」と認めた。

 次のイタリア戦も中3日で迎える。日本らしいサッカーをするために少しでもコンディションを整えられるか。