20日、女子東アジアカップ2013の初戦がソウルワールドカップスタジアムで行われ、なでしこジャパン(日本女子代表、FIFAランク3位)が中国女子代表(同17位)を2−0で下した。なでしこは序盤から主導権を握り、前半36分、MF安藤梢のゴールで先制した。その後もボールを支配し続けると後半13分、MF中島依美の代表初ゴールでリードを広げた。白星発進したなでしこは25日、北朝鮮女子代表(同9位)と第2戦を戦う。

 大儀見、快勝導く2アシスト(ソウルワールドカップスタジアム)
日本女子代表 2−0 中国女子代表
【得点】
[日] 安藤梢(36分)、中島依美(58分)
 力の差は歴然だった。試合を通してボールを支配し、中国に主導権を渡さなかった。その中で特に輝きを放ったのがFW大儀見優季だ。体の強さと高い技術を生かしたポストプレーで2ゴールを演出した。

 前半33分、大儀見のPA手前でのポストプレーからMF宮間あやのシュートを打った。これはゴール上に外れたものの、大儀見の相手を背負いながらもボールを収める力強さが光った。

 すると36分、大儀見が先制点をアシストした。右サイドでボールをキープし、DFラインの裏へ抜け出した安藤へ浮き球のスルーパス。これを安藤が右足でゴール左下に流し込んだ。大儀見には中国の選手が3人チェックに来ていた。その影響で空いたスペースを見逃さなかった。

 1点をリードして迎えた後半早々には追加点が生まれた。後半13分、大儀見が宮間のピッチ中央からのロングパスに抜け出し、PA内右サイドで相手と競り合いながらボールをキープ。中央へ送ったボールを、中島が左足でゴール左に突き刺した。

 なでしこはその後も高いボールポゼッションからゴールを狙い続けた。守っても中国にチャンスらしいチャンスをつくらせず、同国相手に7試合連続完封勝利。3連覇へ向けて幸先のよいスタートを切った。

「今日のアシストは相手の嫌なところを突いて、しっかりと中を見極めて味方を生かすことができた」
 2アシストで勝利に貢献した大儀見はこう自身のプレーを振り返った。佐々木則夫監督が掲げる“縦に速い攻撃”には大儀見の力強さと技術力は欠かせない。今後は大儀見自身がゴールを狙えるかたちをいかにつくり出せるかがポイントだ。

 次戦は中4日で北朝鮮と戦う。「しっかりと自分たちがやることをトライして、勝ちたい」と力強く語ったエースが、なでしこを勝利に導く。