8日、ビーチサッカーの国際親善試合がお台場海浜公園で行われ、日本代表はスイス代表を5−9で敗れた。日本は第1ピリオド5分、FPフィリップ・ボレルに先制点を奪われると、同ピリオドだけで0−4までリードを広げられた。日本の反撃は第2ピリオド8分、FP河原塚毅がゴールを決めた。第3ピリオド、日本は4点を奪った一方でスイスに5失点を喫するなど、守備が踏ん張れなかった。日本は18日から、「FIFAビーチサッカーワールドカップタヒチ2013」に出場する。

 ボレル、圧巻の5ゴール(お台場海浜公園)
日本代表 5−9 スイス代表
(0−4、1−0、4−5)※各ピリオドは12分
【得点】
[日] 河原塚毅(20分)、尾田博文(25分)、オウンゴール(30分)、田畑輝樹(36分)、山内悠誠(36分)
[ス] フィリップ・ボレル(5分、10分、26分、30分、33分)、ノエル・オット(5分)、グレン・ホデル(6分)、レモ・ヴィットリン(27分)、サンドロ・スパッカロテッラ(34分)
 前日と形勢が逆転した。日本は試合開始からフルスロットルのスイスに押し込まれた。中盤以降は日本も押し返したものの、ミスが失点につながるなど、最後まで流れを引き寄せることはできなかった。

 日本はキャプテンの茂怜羅オズが前日の試合で右足を痛め、大事をとってこの試合は欠場した。攻守の要のいない日本は、序盤から苦しい戦いを強いられた。

 第1ピリオド5分、ボレルに先制ゴールを決められた。左45度の位置で、GKからのロングボールを左足ダイレクトでゴール右へ叩き込まれた。直後にFPノエル・オット、グレン・ホデルにも決められ、一気にリードを広げられた。ラモス瑠偉監督が「入り方が甘かった」と悔やんだように、日本はボールへのプレスが遅れ、スイスに簡単にシュートまで持ち込まれていた。10分にはボレルに2点目を挙げられ、0−4で第1ピリオドを終了した。

 続く第2ピリオドからは日本も集中を取り戻し、試合は一進一退の攻防が続いた。同ピリオド8分には、河原塚がゴール前でパスを受けると、飛び出てきたGKをうまくかわしてゴールに流し込んだ。ただ、その後はGKとの1対1を決められないなど、フィニッシュの精度を欠き、スイスを追い込めない。

 第3ピリオドでは5分、FP尾田博文がゴールを挙げて反撃ムードを高めたが、すぐさまスイスに3点を奪われてしまう。33分には、ボレルにこの試合5ゴール目を決められた。日本は終了間際にFP田畑輝樹、FP山内悠誠が得点したものの、終わってみれば5−9。09年W杯準優勝のスイスに力負けする結果となった。

「相手の5点くらいは我々のミスからだ」
 ラモス監督は強い口調で、試合を振り返った。日本はゴールに向かって前がかりになったところでパスを奪われ、そのままミドルシュートを打たれるシーンが多かった。ピッチのどこからでもシュートを打てるビーチサッカーは、ミスが失点に直結する。その厳しさを改めて痛感させられた。

 ただ指揮官は「昨日の戦い方ができれば大丈夫」とこの2連戦でW杯に向けて自信も得たようだ。7−2で大勝した前日、日本は豊富な運動量から相手にプレッシャーをかけ、それによって生じさせたミスを得点につなげた。一方で、自陣のゴール近くでのパスミスも少なかった。

「みなさんの声援は一生忘れないし、無駄にしない。いい報告ができるように頑張る」
 ラモス監督は試合後の壮行セレモニーで、サポーターにこう約束した。掲げる目標は05年大会以来のベスト4。日の丸のため、日本ビーチサッカー発展のため。ラモスジャパンが、強い覚悟をもって、タヒチに乗り込む。