22日、女子サッカーの国際親善試合が長崎県立総合運動公園陸上競技場で行われ、なでしこジャパン(日本女子代表)がナイジェリア女子代表を2−0で下した。日本は序盤、ナイジェリアの押し込まれたが、攻勢を凌いで徐々にペースを掴んだ。すると前半36分、FW大儀見優季のゴール先制。後半9分には、MF川澄奈穂美が追加点を決めてリードを広げた。その後はボールを支配し、数少ないピンチはGK海堀あゆみを中心に防いだ。快勝した日本は26日(千葉・フクダ電子アリーナ)にもナイジェリアと親善試合を行う。

 大儀見、DFの間抜く技あり弾(長崎県立総合運動公園陸上競技場)
日本女子代表 2−0 ナイジェリア女子代表
【得点】
[日] 大儀見優季(36分)、川澄奈穂美(54分)
「若い選手とベテランの選手が融合できたいい試合だった」
 MF澤穂希は少し嬉しそうに語った。日本はこの試合と26日の試合を、それぞれ違うメンバーで編成された2チームで臨む(宮間、川澄、大儀見は除く)。この日は代表デビューとなる17歳DF三宅史織とDF北原佳奈のCBコンビが無失点に抑え、大儀見と川澄という既存戦力も結果を出した。

 序盤は個の力を生かしたナイジェリアに押し込まれた。前半17分、MFエスター・サンデーにクロスバー直撃のミドルシュートを打たれた。

 だが、日本は徐々にボールを支配し、持ち前のパスサッカーでナイジェリアを押し返した。29分、ゴール前で川澄、大儀見とつながり、最後はFW高瀬愛実がシュート。これは必死に戻ったDFにクリアされたものの、完璧に相手守備陣を崩した。

 迎えた36分、待望の先制点が生まれた。決めたのは大儀見だ。三宅、高瀬、宮間と縦パスが繋がると、宮間はPA内にスルーパス。これに反応した大儀見が飛び出てきたGKを巧みなボールタッチでかわすと、ゴール前にカバーに入ったDF2人の間を左足で冷静に抜いた。

 後半に入っても、日本が攻勢を仕掛けた。後半9分、川澄が追加点を奪った。後半から出場したMF丸山桂里奈が左サイドを仕掛けてセンタリング。川澄がGKの弾いたボールをうまくキープし、ゴールに流し込んだ。

 リードを広げると、佐々木則夫監督は16分から初代表となるFW有町紗央里、24分からはMF田中陽子を投入。フレッシュな戦力をテストした。

 守備陣も高い集中力でナイジェリアの攻撃をシャットアウトした。23分、FWウチェチ・ロペス・サンデーにドリブルでPA内に攻め込まれたが、GK海堀が果敢に飛び出してシュートを打たせなかった。

 15年W杯、16年五輪に向けて、新戦力と既存戦力の融合は欠かせない。そのなかで、三宅、北原といった若手を起用した上での快勝は評価できる。

「これからも新たな可能性を探れるようないい試合をして、チームとして成長していきたい」

 大儀見はこのように意気込んだ。新生なでしこが、その実力を着実に高めていく。