13日、プロ野球パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦が行なわれ、埼玉西武が先発全員安打となる20安打の猛攻で15得点。投げては先発の岡本洋介がプロ初完封で達成し、完勝した。

◇ファーストステージ第2戦
 キャプテン栗山、先制点含む5打点(西武1勝1敗、西武ドーム)
千葉ロッテ   0 = 000000000
埼玉西武   15 = 22135002×
勝利投手 岡本洋(1勝0敗)
敗戦投手 松永(0勝1敗)
本塁打  (西)片岡1号2ラン、栗山1号3ラン
 シーズン終盤に見せた破竹の8連勝の勢いを完全に取り戻した西武が、序盤から主導権を握り、前日の第1戦とは正反対の展開となった。崖っぷちに立たされた西武。絶対に負けることが許されない大事な一戦で先発に起用された岡本洋介は、先頭打者の根元俊一をフルカウントから四球で出すも、岡田幸文をキレのあるスライダーでセカンドゴロに打ち取り、4−6−3のダブルプレーに打ち取った。そして前日の第1戦で先制弾を含む3打点と勝利の立役者となった井口資仁をサードゴロに打ち取り、結果的には3人で終わらせるまずまずのスタートを切った。

 するとその裏、前日7安打をマークしながら中村剛也のソロ1本に抑えられた西武打線が、汚名返上とばかりにロッテ先発のルーキー松永昂大を攻めた。先頭のヘルマンがいきなりヒットで出塁すると、片岡治大がセオリー通り送りバントを決めて1死二塁とした。このチャンスに前日無安打と悔しい思いをしたキャプテン栗山巧が先制タイムリー。さらに浅村栄斗にもタイムリーが出て2点をリードした。

 2回表、ロッテは1死から角中勝也がチーム初安打で出塁したが、サブローがショートゴロに倒れて6−4−3のダブルプレーに倒れ、初回に続いてランナーを出しながらも3人で攻撃を終える。するとその裏、つながらないロッテ打線をあざ笑うかのように、西武は2死無走者からヘルマンがヒットで出塁すると、片岡がセンターバックスクリーンへの2ランを放ち、その差を4点に広げた。

 3回裏にも、この回途中からリリーフしたロッテ2番手の藤岡貴裕から1点を奪った西武は、4回裏には栗山が3ランを放ち、完全に試合の主導権を握った。5回裏には打者一巡の猛攻で一挙5得点。5イニング連続得点は、パ・リーグのCS新記録となった。

 8回裏にも2点を追加した西武は、20安打の猛攻で15得点をたたき出した。投げては岡本がロッテ打線を6安打無失点に封じ、大事な一戦でプロ初完封を達成。これで通算成績を1勝1敗とタイとした西武は、明日の最終戦で勝つか引き分けで東北楽天が待ち受けるファイナルステージ進出が決まる。先発は西武が牧田和久、ロッテは唐川侑己が予想されている。