闘将・星野仙一が、杜の都・仙台で7度、宙に舞った――21日、パ・リーグクライマックスシリーズファイナルステージ第4戦が行われ、東北楽天が千葉ロッテを下し、日本シリーズ進出を決めた。球団創設9年目で初の快挙だった。歓喜の輪の中には、大ベテランの笑顔もあった。斎藤隆、43歳。最終戦では4番手として登板し、CS最年長勝利投手となった。今季、8年ぶりに日本球界に復帰し、セットアッパーとして活躍した斎藤。その斎藤に二宮清純がインタビューした。
二宮: 斎藤さんは今季、8年ぶりに日本球界に復帰しました。
斎藤: 今、すごく野球が楽しいですし、野球をやれていることが幸せに感じています。

二宮: 楽天と契約した経緯は?
斎藤: 球団との話の中で、「野球界の改革もしていきたい」というような話もあって、そういう感覚がすごく新鮮に感じられたんです。

二宮: 星野仙一監督とはどんな話をされたのでしょう?
斎藤: 正直、最初は怖いイメージしかなかったんです(笑)。でも、お会いした時に「一緒に頑張ろう」と温かい言葉をいただきました。

二宮: 今季の楽天の勢いをどう感じていますか?
斎藤: すごく不思議な感じなのですが、若い選手とベテランとのアンバランスさが、いい感じのバランスになっていて、最高のかたちなんですよね。

二宮: 斎藤さん自身は、シーズン前半はケガで少し出遅れてしまいましたが、今の体の状態はいかがですか?
斎藤: 今はどこも違和感を感じてはいないですね。常に「今日が最高の状態だ」と思ってやっています。

二宮: 疲労の方はどうですか?
斎藤: 確かに、疲れはあります。でも、疲れを感じてもなお、今は野球が楽しいんです。

二宮: 一番のモットーは楽しむこと?
斎藤: はい。緊張も状態の悪さも、あらゆるものをすべて楽しむ方にもっていく。それが一番の贅沢だし、一番の楽しみだと思っています。

<本日発売の『小説宝石』2013年11月号(光文社)ではさらに詳しい斎藤投手のインタビュー記事が掲載されています。こちらも併せてご覧ください>