(写真:プレイボール前に円陣を組む日本)

 20日、日米対抗ソフトボール2018第1戦が東京ドームで行われ、日本女子代表がアメリカ女子代表に4-0で勝利した。日本は1回裏に敵失と山本優の2ランで3点を先制。6回裏に1点を追加すると、守っては上野由岐子、藤田倭、濱村ゆかり、後藤希友、勝股美咲のリレーでシャットアウト勝ちした。

 

 エース上野、4回無失点の好投(東京ドーム)
アメリカ 0 = 0000000
日本   4 = 300001×
勝利投手 上野
敗戦投手 ムーア
本塁打 (日)山本2ラン

 

 8月に自国開催の世界選手権を控える日本。世界一を争うライバル・アメリカとの“前哨戦”にまず勝利した。

 

(写真:三塁を踏ませぬ好投を見せた上野)

 先発のマウンドはエース上野。先頭バッターのハンナ・フリッペンを空振り三振に切って取ったものの、2番ジェナ・リリーにツーベースを許した。1死二塁のピンチにも上野-我妻悠香バッテリーは動じない。後続を空振り三振、ショートゴロに抑えた。初回を無失点で切り抜けた。

 

 ゼロで抑えたエースに主砲が援護射撃だ。1回裏、1番の山田恵里がライト前にヒットを放つと、2番の河野美里がすかさず送る。山崎早紀がセンター前ヒットで繋いで一、三塁とチャンスを広げた。4番の山本に打席が回ってきたところで、アメリカの先発ジェシカ・ムーアがワイルドピッチ。三塁ランナーの山田が悠々とホームインし、日本が先制点を挙げた。

 

(写真:昨年に続き価値ある一発を放った山本)

 山崎の好走塁で1死三塁となり、「最低でも外野フライ」という気持ちで打席に臨んだ山本がライトへ大飛球を放った。「アメリカのピッチャーは力強い。大振りをせずコンパクトに振ることを心がけました」。力みのないスイングから、フェンスを越えるホームランが飛び出した。宇津木麗華ヘッドコーチ(HC)からも「日本の4番として安心して見ていられます」と信頼が厚い山本が主砲の役割を果たす。

 

 3点の援護をもらったエースはランナーを出しながらも4回を無失点に抑えた。「今日はいつもと違う配球を試したかった。その中で結果を残せて良かったと思います」。アメリカ打線を相手に変化球主体の配球をテストした。女房役の我妻は「自分たちの中でも“こうやって使えるんだな”といい勉強になりました」と手応えを感じた様子だ。

 

(写真:唯一の高校生・後藤<右>も代表デビュー)

 上野は4回を投げ切り、お役御免。5回からは藤田が登板した。藤田は2イニングをパーフェクトに抑える。7回は濱村、後藤、勝股が1アウトずつ取って、試合を締めた。

 

 宇津木HCは「大きな目標は2020年(東京オリンピック)の金メダル。今日はこのチームの第一歩です」と語った。翌日の第2戦はシェルコムせんだい、23日の第3戦は東京オリンピックでも会場に使用される福島県営あづま球場で行う。

 

(文・写真/杉浦泰介)