(写真:「元気の秘訣はチャレンジすること」とハツラツと語った原氏)

 23日、PGAシニアツアー「ファンケルクラシック2018」(裾野カンツリー倶楽部)の開催概要が発表された。8年連続で2万人を超えるギャラリーが裾野カンツリー倶楽部に詰めかけるシニア屈指の大会だ。“夏の風物詩”ともなっているファンケルクラシックに今年は読売巨人軍元監督の原辰徳氏がアマチュア枠で参加し、大会を盛り上げる。

 

 冠スポンサーを務める株式会社ファンケルの池森賢二会長は「栄枯盛衰あったが、みなさんの支えで続けられてきた」と語り、こう続けた。

 

「2万人を超えるギャラリーの皆様にも来ていただけるようになりました。地元の裾野のファンの皆様に限らず、大勢の方に来ていただきまして、シニアの大会では2万人を超えるギャラリーはファンケルが初めて。前回大会では、大会が盛り上がり、5人によるプレーオフは日本ではシニア史上では初めてでした。大変盛り上がりました」

 

 池森会長は原氏についてもこうコメントした。

「アマチュア枠が5つありますが、そのうちのひとりで出場することになりました。原さんには、かねてより、何とか出て欲しいとお願いをしていたのですが、なかなか思いが叶わなかった。ですが、今回、初めて出ていただくことになりました。非常に嬉しいことです」

 

 登壇した原氏はこう意気込みを語った。

「ファンケルクラシックがある8月は、ペナントレースも佳境で、死に物狂いで戦っていた。その合間を縫ってファンケルのシニアの選手たちの活躍を見ていました。中嶋常幸さん、倉本昌弘さんたちは我々の世代のヒーローです。戦っている姿は素晴らしい。

 

 2年前に野球界から離れてファンケルクラシックの特別顧問という形でサポート役に回りました。実はその時から会長に“原君、出場しなさい”という話がありました。知力は多少あるかもしれませんが、体力と技術があまり自信がなくて(笑)。ただ私の挑戦する心というものを、ファンケルクラシックを通じて皆様に訴えることができたと思い、出場を決めました。出るからには、と思いながら、でも大きなことを言っても……。とりあえず私は、同世代のヒーローと、ともに同じ土俵の上で戦うことができる喜びを感じて、野球界の代表として、頑張りたいです」

 

 シニア大会の中でも随一の注目度を誇るファンケルクラシック。原氏の参戦でさらに盛り上がることは容易に想像がつく。「東京ドームのファンを裾野に連れていきます(笑)」と原氏。今年は例年以上にギャラリーが裾野に足を運ぶのかにも注目だ。

 

(<左から>崎山武志、羽川豊、室田淳、原辰徳、池森賢二会長、倉本昌弘、中嶋常幸、鈴木亨)

“原効果”はこれだけにとどまらない。出場するプロ選手たちの刺激にもなっている。原と同組で回る予定の中嶋は「原さんとゴルフをやったこともありますよ」と言い、こう続けた。

 

「めちゃくちゃうまいのは知っている。飛ぶし、うまいのは知っているけど、そこはやっぱりプロとして、そして年齢が4つ上なので“(人生の)先輩はちがうな”と見せつけてやりたい」

 

 また、ファンケルクラシックの楽しみは観戦だけにとどまらない。プロによるレッスン会や、無料で健康をチェックできるブールも設けられる。「正直、ゴルフを知らなくても楽しめる」と大会に参加する鈴木亨は言う。このほかにも子供たちが動物と触れ合えるブースやファンケル商品特別販売コーナーも設けられる。家族ぐるみで観戦に行っても皆が楽しめる仕組みが盛りだくさんである。

 

 ファンケルクラシック2018は8月17日(金)から19日(日)まで行われる。昨年は5人によるプレーオフの末、米山剛がシニア初優勝を手にした。今年はプロ70人、アマチュア5名の計75名が頂きを目指し、白熱したバトルを富士の裾野で繰り広げる。

 

(文・写真/大木雄貴)