13日、?・プレミアリーグ男子のファイナルが東京体育館で行なわれ、フルセットの末に3年連続ファイナル進出のパナソニック・パンサーズがセットカウント3−2で勝利し、2年ぶり4回目の優勝を達成した。10年ぶりにファイナル進出を果たしたJTサンダーズは最後まで粘りを見せたものの、初優勝には至らなかった。

パナソニック 3−2 JT
(25−21、13−25、25−16、19−25、15−10)
 福澤達哉、清水邦広の日本代表エースと、ロンドン五輪金メダルメンバーでブラジル代表のダンチを擁し、レギュラーシーズンをトップ通過したパナソニック。そして長年、日本代表の主戦として活躍してきた越川優が新加入し、創部83年目にして悲願の初優勝を狙うJT。両者の戦いは、フルセットにまでもつれこむ接戦となった。

 第1セット、長いラリーの末に1ポイント目を奪ったパナソニックは、立て続けに越川のスパイクをブロックでシャットアウトし、早くも試合の主導権を握った。一方のJTはコート内は越川以外、初めての?リーグファイナルということもあり、緊張からか、なかなかリズムに乗り切ることができない。しかし、中盤からはイゴール(クロアチア)が強烈なスパイクとサーブで次々とポイントを奪い、最大6点あった差を、18−20と2点差にまで詰め寄った。しかし、パナソニックが粘るJTを振り切るかたちで逃げ切った。

 第2セットは一転、JTが序盤から主導権を握る。イゴール、そして八子大輔が奮起し、12−7とリードした。途中、パナソニックに4連続ポイントを奪われ、1点差に詰め寄られるも、再びイゴールのサーブがさく裂し、怒涛の8連続ポイント。さらに21−13からは越川のバックアタック、八子のレフトからのスパイク、イゴールのバックアタックでセットポイントを迎えると、最後は安永拓弥のブロックで一気に決めた。

 第3セットはパナソニック、そして第4セットはJTがそれぞれ取り、セットカウント2−2として、試合はファイナルセットを迎えた。そのファイナルセットは中盤までは両者ともに一歩も譲らず、接戦となった。しかし、ダンチ、清水が続けざまにイゴールのスパイクをブロックで止めたのを機に、流れはパナソニックへと傾き始めた。JTも越川、八子が奮闘するも、9−13からイゴールがまたもパナソニックのブロックにつかまった。マッチポイントを迎えたパナソニック。最後はダンチが強烈なバックアタックを決め、2年ぶり4回目の優勝。日本代表の監督就任が決定している南部正司監督にとっては、有終の美となった。