日本代表キャプテン・池「3回連続世界一を獲りにいく」 ~ウィルチェアーラグビー~

facebook icon twitter icon

(写真:この日発表された大会スローガン<左>、ロゴと池<左端>、池崎<右端>ら登壇者)

 来年10月に東京で開催する「ウィルチェアーラグビーワールドチャレンジ2019」の記者発表会が日本障がい者スポーツ協会で行われた。世界ランキング上位8カ国が参加する世界大会。日本開催は初となる。会見には日本障がい者スポーツ協会の髙橋秀文常務理事、日本ウィルチェアーラグビー連盟の中竹竜二副理事長、8月の世界選手権で優勝したウィルチェアーラグビー日本代表の池透暢、池崎大輔が出席した。日本代表のキャプテンを務める池は大会に向けて「2019年の世界一が2020年東京パラリンピックに繋がる。3回連続世界一を獲りにいく」と意気込みを語った。

 

 1年後の9月16日に開会式を行うウィルチェアーラグビーワールドチャレンジ2019。会見では大会ロゴとスローガンが発表された。大会ロゴはチャレンジの頭文字Cがモチーフで、車椅子のタイヤを想起させるデザインとなっている。スローガンは「NO SIDE.GO FORWARD.」。日本のラグビー文化であるノーサイドの精神と、未来へ前進するという力強いメッセージが込められている。

 
 今大会はラグビーワールドカップ期間中に行われる。イングランド大会の時もラグビーとウィルチェアーラグビーの試合を同時期開催したが、ウィルチェアーラグビーに関しては親善試合の色が濃かったという。日本障がい者スポーツ協会、日本ウィルチェアーラグビー連盟は今大会の開催を共生社会の実現のきっかけとしたいと考える。髙橋常務理事も「重要な大会になると位置付けています」と述べた。
 
 中竹副理事長は「ラグビー同士が繋がっていくことが大切」と語り、こう続けた。
ウィルチェアーラグビーはコンタクトスポーツでかなりの恐怖心がある。まずはそこに打ち克たないといけません。勇気が大事です。ただ自分のパフォーマンスに徹するのではなく自己犠牲の精神も必要になる。それは他者に寄り添って何かをする思いやりです。この勇気と思いやりを感じていただき、共生社会実現へ1歩でも進めていきたい」
 
 大会を東京パラリンピックの1年前に開催することによって、国内で競技をアピールする絶好の機会でもある。平日夜、土日開催のチケットは有料で販売する予定だという。今月20日には「渋谷区長杯第2回ウィルチェアーラグビー大会」が東京・青山学院大学の青山学院記念館で行うなど、自治体ともスクラムを組んで気運の醸成を図る。
 
 強化面から見ても、今大会は2年後の東京パラリンピックに向けて重要な試金石となる。ロンドン、リオデジャネイロ大会と2連覇中のオーストラリアと、最多3度の金メダルを獲得しているアメリカら強豪国が揃って出場するからだ。会場も東京パラリンピックと同じ東京体育館。キャプテンの池が「2020年を考えた時、同じ環境で目指せることは大きい」と口にすれば、池崎は「前哨戦と言っていいと思います。自分たちにとっては2020年に繋がる大会」と話した。
 
 近年、日本ウィルチェアーラグビーの躍進が目立つ。リオデジャネイロパラリンピックで銅メダルを獲得し、世界選手権では頂点に立った。それでも選手たちに満足する姿勢は見られなかったという。チームに帯同した中竹副理事長はこう証言する。
「金メダルを獲った選手たちが“まだまだこんなものじゃない”“本番はまだ先にある”とハングリーな気持ちを持ち続けている姿に感動しました」
 
 世界選手権でMVPに輝いた池崎は「チャンピオンになったからといって自分たちの100%の試合だったかと言えるとそうではない。僕の中では半分くらい。まだまだチームとして強くなる」と足元を冷静に見つめている。進化を求める姿勢は池も同じだ。「今まで通りやっていては抑え込まれる。細かいスキルアップ。2、3cmのポジション取りなどひとつずつ丁寧に基礎を取り組んでいる」。世界選手権はランキングトップ2を倒して優勝した。他国のマークはこれまで以上に厳しくなるはず。池崎は「ひとつひとつチャレンジしながら、再び頂点を目指したい」と意気込んだ。
 
(文・写真/杉浦泰介)
facebook icon twitter icon
Back to TOP TOP