18日(日本時間)、FIFAワールドカップブラジル大会のグループA第2節で、ブラジルがメキシコと0−0で引き分けた。ブラジルは終始、試合を支配してメキシコゴールを脅かした。しかし、GKギジェルモ・オチョアを中心とした相手の守りを崩し切れない。後半もFWネイマール、DFチアゴ・シウバが決定機を迎えたものの、メキシコの堅守をこじ開けられなかった。ブラジルとメキシコはともに1勝1分けの勝ち点4で並んだが、得失点差で上回るブラジルがグループA首位となっている。

 ブラジル、相手守護神の好守に苦戦(フォルタレーザ)
ブラジル 0―0 メキシコ

 カナリア軍団の前に、メキシコの守護神が立ちふさがった。ブラジルは決定機を迎えるも、オチョアの神がかり的なセーブに防がれ無得点。勝てばグループリーグ突破が大きく近づく一戦をモノにすることはできなかった。

 前半26分、エースのネイマールにこの試合最初のチャンスが訪れた。DFダニエウ・アウベスの右サイドからのクロスに頭で合わせた。シュートはゴール左に飛んだが、反応したオチョアに掻き出された。

 前半終了間際には、チアゴ・シウバがFKを胸で落とし、受けたMFパウリーニョがGKと至近距離の位置でシュート。だが、これもオチョアにブロックされ、ブラジルは攻め続けながらもゴールを奪えないまま試合を折り返した。

 すると、後半は攻勢を強めたメキシコに押し込まれる時間帯が続いた。後半10分、12分、15分と立て続けにミドルシュートを打たれた。いずれも枠を外れたものの、メキシコの積極的な攻撃に、セレソンはなかなかリズムに乗れなかった。

 そんな状況を打破したいブラジルは24分、ネイマールに再び絶好機が巡ってきた。左サイドからのクロスを、ファーサイドで胸トラップして左足でボレーシュート。ボールはネイマールの前にいたDFの股下を抜けてゴールに向かったが、またもオチョアの驚異的な反応で阻止された。

 41分にもブラジルにチャンスが到来した。左サイドで得たFKをネイマールがゴール前へ放り込むと、チアゴ・シウバがフリーの状態でヘディング。ついに均衡を破ったかに思われたが、またしてもオチョアに弾き出されてしまった。こぼれ球も相手DFにクリアされ、結局、ブラジルは最後までオチョアの牙城を崩すことができなかった。

 ブラジルのグループリーグ突破の行方は最終節までもつれ込むことになった。もし、決勝トーナメント進出を逃した場合、ブラジル国内の反響は計り知れない。セレソンは、対戦相手と同時に、熱狂的な国民からのプレッシャーとも戦わなくてはならない。その結果は果たして――。

(鈴木友多)

【ブラジル】
GK
ジュリオ・セーザル
DF
ダニエウ・アウベス
チアゴ・シウバ
ダビド・ルイス
マルセロ
MF
パウリーニョ
オスカル
→ウィリアン(84分)
ラミレス
→ベルナルド(46分)
ルイス・グスタボ
FW
フレッジ
→ジョー(68分)
ネイマール

【メキシコ】
GK
ギジェルモ・オチョア
DF
フランシスコ・ハビエル・ロドリゲス
ラファエル・マルケス
ミゲル・ラユン
エクトル・モレノ
アンドレス・グアルダード
パウル・アギラール
MF
エクトル・エレーラ
→マルコ・ファビアン(76分)
ホセ・フアン・バスケス
FW
ジオバニ・ドス・サントス
→ラウール・ヒメネス(84分)
オリベ・ペラルタ
→ハビエル・エルナンデス(74分)