18日(日本時間)、FIFAワールドカップブラジル大会のグループH第1節で、ベルギーがアルジェリアに2−1で勝利した。ベルギーは前半、アルジェリアに主導権を握られ、25分、FWソフィアヌ・フェグリに先制点を決められた。ベルギーがアルジェリアの堅守を崩したのは後半25分、MFマルアン・フェライニのゴールで追いついた。そして35分、MFドリース・メルテンスが逆転弾を決めた。

 香川の同僚・フェライニ、同点ヘディング弾(ベロオリゾンテ)
ベルギー 2−1 アルジェリア
【得点】
[ベ] マルアン・フェライニ(70分)、ドリース・メルテンス(80分)
[ア] ソフィアヌ・フェグリ(25分)

“赤い悪魔”が逆転で白星スタートを切った。アルジェリアの守備陣をなかなか崩せず、さらに先制される逆境をはねのけて勝ち点3を獲得した。

 ベルギーは、序盤からボールを支配してアルジェリアゴールに迫った。しかし、守りを固める相手を前に、なかなかゴール前まで攻め込めない。21分、MFアクセル・ビツェルがミドルシュートを放ったが、GKライス・エンボリに防がれた。

 すると、25分、逆にアルジェリアにゴールを奪われた。カウンターから左サイドを崩されると、DFヤン・フェルトンヘンがクロスに飛び込んできたフェグリを倒してPKを献上。これをフェグリに、確実に決められた。ちなみに、このゴールはアルジェリアにとって1986年メキシコW杯以来、28年ぶりの得点となった。

 ベルギーは先制された後もなかなか決定機をつくりだせず、1点リードされたまま試合を折り返した。

 迎えた後半、ベルギーベンチが動いた。後半開始にFWドリース・メルテンス、13分にFWディボック・オリギ、20分にフェライニを立て続けに投入。積極的な交代策で反撃の糸口を見いだそうとした。結果的に、この交代が勝利につながった。

 25分、まずは同点に追いつく。決めたのはフェライニ。左サイドでボールを持ったMFケビン・デ・ブルイネからのクロスを、ゴール前でバックヘッドで合わせた。シュートはクロスバーを叩いてゴールネットを揺らした。

 ようやくアルジェリア守備陣をこじ開けたベルギーは35分、同じく途中出場のメルテンスが逆転弾を奪った。MFエデン・アザールがカウンターからドリブルでボールを運び、右サイドのスペースにスルーパス。これに走り込んだメルテンスが右足を振り抜き、ゴールネットに突き刺した。

 欧州トップクラブでプレーする選手を揃え、今大会のダークホースと目されるベルギー。ベスト4入りした86年大会以来の上位進出へ、着実に一歩を踏み出した。

(鈴木友多)

【ベルギー】
GK
ティボー・クルトワ
DF
トビー・アルデルワイレルト
バンサン・コンパニ
ヤン・フェルトンヘン
ダニエル・ファン・ブイテン
MF
アクセル・ビツェル
ケビン・デ・ブルイネ
ムサ・デンベレ
→マルアン・フェライニ(65分)
ナセル・シャドリ
→ドリース・メルテンス(46分)
FW
ロメル・ルカク
→ディボック・オリギ(58分)
エデン・アザール

【アルジェリア代表】
GK
ライス・エンボリ
DF
マジド・ブゲラ
ファウジ・グラム
ラフィク・ハリシェ
カール・メジャニ
→ナビル・ギラス(84分)
メフディ・モステファ
MF
ソフィアン・フェグリ
ナビル・ベンタレブ
サフィル・タイデル
FW
ヒラル・スダニ
→イスラム・スリマニ(66分)
リヤド・マーレズ
→メディ・ラセン(71分)