14日(日本時間)、FIFAワールドカップブラジル大会のグループA第1節で、メキシコがカメルーンを1−0で下した。メキシコは前半、持ち前のパスワークから攻撃のかたちをつくったものの、ゴールを奪えずに試合を折り返した。後半もメキシコペース。すると後半16分、FWオリベ・ペラルタが先制ゴールを奪った。その後は終盤に攻勢を強めたカメルーンに押し込まれたが、守備陣がしっかりとゴールを死守。メキシコが初戦で勝ち点3を獲得した。

 ペラルタ、値千金の決勝弾(ナタル)
メキシコ 1−0 カメルーン
【得点】
[メ] オリベ・ペラルタ(61分)

 メキシコが雨中の一戦を制した。序盤から得意の細かいパスワークからチャンスを創出。後半に先制した後は、守備陣が冷静な守りでカメルーンをシャットアウトした。

 7分にDFミゲル・ラジュン、9分にはMFエクトル・エレーラがシュートを放った。いずれもゴールにはならなかったが、メキシコが主導権を握ることに成功した。
 30分には決定機が訪れた。左CKにMFジオバニ・ドス・サントスがヘディングシュート。ゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定で先制とはならなかった。

 無得点で試合を折り返したメキシコは、後半も高いボールポゼッションを維持してカメルーンゴールに迫った。
 後半3分、ドス・サントスがロングフィードに反応し、後方に落とす。ここにペラルタが走り込み、PA内でシュートを打ったが、GKの好守に阻まれた。メキシコは攻め続けながらも得点できない時間が続いた。

 しかし16分、ようやく相手ゴールをこじ開けた。決めたのはペラルタだ。ドス・サントスがゴール前へのスルーパスに反応し、シュート。これはGKに防がれたが、こぼれたボールを、ペラルタが左足で押し込んだ。

 メキシコベンチは28分にペラルタを下げてFWハビエル・エルナンデスを投入。前線の選手を代えて、最後まで攻め続けるという姿勢を明確にした。だが、流れはカメルーンに傾き始め、35分、FWサミュエル・エトーにPA手前からミドルシュートを打たれるなど、メキシコは守勢に回った。それでも、GKギジェルモ・オチョアを中心にゴールだけは許さない。アディショナルタイムには、左サイドからのクロスをFWベンジャミン・ムカンジョに頭で合わせられたが、オチョアがしっかりとセーブ。大陸間プレーオフを経て、苦しんでW杯出場を果たしたメキシコだが、本番では5大会連続ベスト16入り中の強さを見せつけた。

【メキシコ出場メンバー】

GK
ギジェルモ・オチョア
DF
フランシスコ・ロドリゲス
ラファエル・マルケス
ミゲル・ラジュン
エクトル・モレノ
アンドレス・グアルダード
→マルコ・ファビアン(69分)
パウル・アギラル
MF
エクトル・エレーラ
→カルロス・サルシード(90分+1)
ホセ・バスケス
FW
ジオバニ・ドス・サントス
オリベ・ペラルタ
→ハビエル・エルナンデス(74分)

【カメルーン出場メンバー】

GK
シャルル・イタンジュ
DF
ブノワ・アスエコト
ニコラ・ヌクルー
セドリック・ジェグェ
→ダニー・ヌンク(45分)
オレリアン・シェジュー
MF
アレクサンドル・ソング
→ピエール・ウェボ(79分)
ステファン・エムビア
エヨング・エノー
FW
ベンジャミン・ムカンジョ
サミュエル・エトー
エリック・シュポ・モティング

(鈴木友多)