15日(日本時間)、FIFAワールドカップブラジル大会のグループC第1節で、コロンビアがギリシャに3−0で勝利した。コロンビアは開始早々の前半5分、DFパブロ・アルメロのゴールで先制に成功する。その後もリズム良くギリシャゴールに迫り、追加点は奪えなかったものの、主導権を掴んだまま試合を折り返した。コロンビアは後半13分にFWテオフィロ・グティエレスが追加点。終了間際にはMFハメス・ロドリゲスのゴールでダメを押した。

 ファルカオ欠場の影響感じさせず(ベロオリゾンテ)
コロンビア 3−0 ギリシャ
【得点】
[コ] パブロ・アルメロ(5分)、テオフィロ・グティエレス(58分)、ハメス・ロドリゲス(90分+3)

 スタジアムが黄色に染まる中、コロンビアが最高のスタートを切った。エースだったラダメル・ファルカオが負傷の影響で大会を欠場したものの、攻撃陣が爆発。守備陣もギリシャに得点を与えず、まさに完勝だった。

 攻撃的なコロンビアと守備的なギリシャ。序盤はどちらが主導権を掴むかに注目された。そんな前半5分、コロンビアが幸先よく先制した。MFフアン・クアドラードが右サイドからグラウンダーのクロスを入れると、ゴール前のロドリゲスがスルー。後方に走り込んでいたアルメロが右足でゴールに流し込んだ。流れるような連動性と、ゴール前でスルーを選択する意外性から生まれたゴールだった。

 ここからは意外にもコロンビアが守備に重きを置いて、ギリシャがボールを持つ展開となった。コロンビアはしっかりと守備組織を築き、ギリシャに攻撃のかたちをつくらせない。前半終了間際、PA手前からギリシャのMFパナギオティス・コネに強烈なミドルシュートを打たれたが、これはGKダビド・オスピナが横っ飛びしながら弾き出した。堅守・ギリシャのお株を奪うディフェンスで、リードしたまま試合を折り返した。

 後半もコロンビアは守りを重視し、スキあらば攻撃を仕掛けるという落ち着いた試合運びを見せた。
 迎えた13分、コロンビアに貴重な追加点が生まれた。ロドリゲスの右CKを、MFアベル・アギラルがニアサイドで触って後方へ逸らす。これを待ち構えていたグティエレスが押し込んだ。相手に攻め込ませながら、得たセットプレーから得点を奪う。コロンビアが効率の良いサッカーでリードを広げた。

 その後、コロンビアは前に出るしかなくなったギリシャの攻勢に遭ったものの、ゴールは許さない。18分は、FWテオファニス・ゲカスにフリーでヘディングシュートを打たれたが、これはクロスバーを直撃。コロンビアはツキにも恵まれていた。
 後半アディショナルタイムには、PA内でDFフアン・スニガ、クアドラードとつながり、最後に受けたロドリゲスが左足を一閃。ダメ押しのゴールが決まり、コロンビアサポーターで埋まったエスタディオ・ミネイロンは大歓声に包まれた。

 コロンビアの過去の最高成績は1990年イタリアW杯のベスト16。ギリシャ戦で見せたサッカーを維持できれば、90年超えの可能性は高い。第3戦で当たる日本としては、コロンビア戦までにグループリーグ突破を決めておきたいところだ。

(鈴木友多)

【コロンビア】
GK
ダビド・オスピナ
DF
クリスティアン・サパタ
マリオ・ジェペス
パブロ・アルメロ
→サンティアゴ・アリアス(74分)
ファン・スニガ
MF
カルロス・サンチェス
アベル・アギラール
→アレクサンデル・メヒア(69分)
ハメス・ロドリゲス
ファン・クアドラード
FW
テオフィロ・グティエレス
→ジャクソン・マルティネス(76分)
ビクトル・イバルボ

【ギリシャ】
GK
オレスティス・カルネジス
DF
ヤニス・マニアティス
コスタス・マノラス
バシレイオス・トロシディス
ソクラティス・パパスタソプロス
ホセ・ホレバス
MF
パナギオティス・コネ
→ゲオルギオス・カラグニス(78分)
コンスタンティノス・カツラニス
FW
ゲオルギオス・サマラス
ディミトリス・サルピンギディス
→ヨアンニス・フェトファツィディス(57分)
テオファニス・ゲカス
→コスタス・ミトログル(64分)