1日、日本代表ラグビーワールドカップトレーニングスコッド(RWCTS)キャンプの第4クールを終了した。2月3日から第1クールがスタートした東京・町田での合宿は約1カ月かけて行われた。報道陣に公開されたスキルトレーニングの最後にはW杯に向けたチームソングも披露された。チームは一旦解散し、週明けから千葉、沖縄での合宿を経てニュージーランドに遠征する。

 

 町田市のグラウンドにPR山本幸輝(ヤマハ発動機ジュビロ)の『ヴィクトリー・ロード』の歌声が響き渡った。

 

 原曲はアメリカ歌手のジョン・デンバーの『Take Me Home, Country Roads』。この曲を日本でカバーした『カントリー・ロード』はスタジオジブリ制作の映画『耳をすませば』の主題歌だ。今回はその替え歌。制作の中心となった山本はPR三上正貴(東芝ブレイブルーパス)らに相談して歌詞をつくっていた。選曲理由は山本と三上によれば「みんなが知っている歌がいいので世界的にも有名な曲にした」という。

 

<ヴィクトリー・ロード この道 ずっと 行けば きっと 最後は 笑える日が 来るのさ ヴィクトリー・ロード>

 

 スキルトレーニング後のミーティングで披露した山本は「W杯に向けてやっている思いを信じてみんなでいけば、最後は笑えるよ、というような歌詞にしました」と歌詞の理由を説明した。

 

 W杯に向けたチームソングは、ジャパンが過去最多3勝を挙げた2015年イングランド大会でもあった。FLツイ・ヘンドリック(サントリーサンゴリアス)がボブ・マーリーの『バッファロー・ソルジャー』の替え歌を作った。試合後のロッカールームなどで歌われたという。

 

“新曲”の感想は概ね好評のようだ。ジェイミー・ジョセフHCも気に入っているという。キャプテンのFLリーチ・マイケル(東芝)もゴーサインを出した。イングランド大会を経験しているPR稲垣啓太(パナソニック ワイルドナイツ)は「あった方がいいなと。ひとつの文化として取り入れたらチームがさらにまとまれる」と後押しする。

 

(文・写真/杉浦泰介)